スコットランド・スペイサイドのクライゲラキ(クライゲラヒ)といえば、世界中のウイスキーファンの聖地ともいえるホテル、ハイランダー・インがある場所。生きているうちに必ず訪ねるぞと頭の片隅にあるのですが、このシングルモルト「クライゲラキ」を飲んだときも思い出します。
クライゲラキはスペイサイドの中でも、とりわけ穏やかで控えめな印象。尖ったところがまるでなく、それでいて穴がない優等生的なイメージ。この17年は、オフィシャル11年よりも少しふくよかで、しっかりした甘みを感じられます。
クライゲラキ17y
- 香り…鼻から抜ける朴訥感。麦わら、バター、焼き切った後のロープ。時間経つと蜜のよう。最後にシロップたっぷりのホットケーキ。
- 味…スイカ、タンジェリン。パウンドケーキ、ミルフィーユの砂糖がけ。
- 総評…くせがなく濃密。だが、べたべた感がなくサラサラ感のある甘さで、すんなり喉を通る。
@Bar OAK
ふた月ほど前に、東京駅丸の内南口の老舗ホテル、東京ステーションホテル内にあるオーセンティックバー「OAK」でいただいたもの。「特に何が飲みたいというわけではないけど、ウイスキー行きたい!」というときに、このクライゲラキは選択肢のひとつに入れてよい。
他の控えめなウイスキー、たとえばノッカンドゥ、スペイバーンあたりなんぞを併せて持っておくと尚可。たまにはなんにも考えず、沈殿したいときもあるものね。