東京・千代田区立日比谷図書文化館の1階特別展示室で開かれている展覧会「荒俣宏の大大マンガラクタ館」に行ってきました(〜2020年12月16日、観覧料一般300円)。
こんにちは、hirokiです。
今日はこのユニークな展覧会について少し。
荒俣宏さんといえばベストセラーとなったデビュー作『帝都物語』(角川文庫)の作者であり、博物学や風水に詳しい作家。
この展覧会は、自身が館長を務める京都国際マンガミュージアムの企画のスペシャル版として企画されたというもの。
もうね、結論から言えば「これほどマニアックなものをよく集めたな」と半ば感心、半ば呆れるような展示内容。
大判の稀書(奇書?)から、魚類観察日記、海外の怪奇文学同人誌、ピンナップガールのイラストまで、「変なもの」のオンパレード。
あ、もちろん『帝都物語』の原画や映画台本も展示されています。
個人的に最も面白かったのが、荒俣さんの交友録を図解化した「アラマタ相関図」なるもの(下写真)。
なるほど変人の周りに集うのも変人だらけということで、楽しく見入ってしまいました。
展示室は写真撮影OKでしたので、少しだけ撮らせていただきましたが、多くの展示品が段ボールに覆われている展覧会など初めて観ましたよ。
しかも、段ボールには展示品に込めた思いを荒俣さんが直筆でしたためています。
それにしても『帝都物語』で稼いだ印税が、こんなコレクションに消えていたとは……。
〈マンガラクタ〉——
(マンガ含め)「誰かに発見されないかぎり、ずっとゴミくず同然に埋もれてしまう」ガラクタこそを面白がる、という価値観を示した造語。
(「荒俣宏の大大マンガラクタ館」パンフレット)
たしかに荒俣さんが掬わなければ、なかなか見聞する機会がないものばかり。
自分がふだん触れないものに触れてこそ視野が広がることもありますが、単純に楽しい展覧会でした。