ウォッカベースのオリジナルのカクテル「雪国」で知られる井山計一さん。山形県酒田市のBARケルンのオーナーで、現役のバーテンダーでは日本最高齢(93歳)といわれています(2020年1月15日現在)。日刊ゲンダイWEBに載っていた井山さんのインタビュー記事を読みました。
「雪国」は1週間で100杯の注文があるそうです。60年以上現役なわけですから、その数は30万杯をゆうに超えそうです。死ぬまでカクテルシェーカーを振るなんて、カッコよすぎです。
高齢化に伴い「終活」なんて言葉が定着しましたが、井山さんは笑い飛ばしていますね。国の年金は当てにならないし、一億総活躍社会とかなんとか、物は言いようで。そうやってなんとか働かせようと詭弁を弄するヤツらにムカつきます。
が、しかし。そんな国の思惑は別にして、生涯現役は自分の目指すところであります。一生働くのは御免被りたいと思っていた時期もありましたが、徐々に仕事と遊びの区別をなくしていきたいと思うんですよね。ストレスをできるだけ少なく、それでいて少しでも誰かのお役に立てて、食うに困らないくらいのお駄賃をいただければ尚可、なんてね。
「65歳までは元気に仕事したい」とか「孫の顔を見るまでは頑張りたい」とか、そういう声をよく耳にしません? 期限を決めて目標を据えるのは良いことだけど、「○○歳までは……」なんて制限を設ける必要、あります? その年齢や時期を過ぎたらどうするの? 孫の顔を見届けたらポックリ逝くんですか?
そうじゃないよね。何歳になろうと、足腰しっかり自分の足で歩き続けたいよね。自分の歯で美味しいもの食べ続けたいよね。
自分の先の寿命を自分で定める必要、ないんですよ。ぼくだって特段長生きしたいと思いませんが、幸いにして大きなトラブルなくトシをとれた場合、今度は長寿のリスクが生じてきます。そのとき、ただ空気を吸ってるだけなんて、空虚な生活を送りたくない。だから、定年後の楽しみなんて悠長なことを言ってないで、今から楽しいと思うことをジャンジャンしていかないと。
若いうちからそれを繰り返して、いくつになっても楽しめているものを見つけていけばいい。
「終活」を否定するわけじゃないですよ。それに向けての準備はしておいたほうがいいです。自分が先立った場合に、周りに残される親しい人のことを考えればね。そのうえで、自分の可能性にフタをすることなく、楽しくやりゃいいじゃんと思うわけで――。
そうだ、山形県って東北地方で唯一、一度も訪ねたことがないんですよね。ある意味あこがれの土地でもあり、早々に行きたいと思っています。下記リンクの映画も未見のまま。公開はとっくに終わっちゃいましたが、早く観たいなぁ。