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実力も自信もない人が、紛いものの鎧を身につけると悲惨

利他の意味を履き違えているのか。「教えられ好き」が「教え好き」になった場合の悪例の話です。

特にミドルシニアあたりの経営者層で、「教えられ好き」「説教され好き」な人って、よく見かけません?

この手のエグゼクティブは、立場的に自分が教え諭すほうなので、自分が教えられる機会が少ない。だから自己啓発セミナー好きだったり、コンサルタント大好きだったりする。
たまにBARでバーテンダーに説教されるのが好きという、変わり種のMもいますね。

これだけなら経営者として人畜無害なのだけど。自分の周りや従業員たちにセミナー受講を強要するとなると話が違ってくる。
大きなお世話を通り越して、有害でしかない。

ぼく自身の狭い領域でいえば、デジタルマーケティングだのSEOだの、情報や知識のアップデートが必要な領域なら、日ごろの独学に加えて、スペシャリストによるセミナーを受けるのはごく自然な流れ。
要は業務上、必要不可欠だから習得するスキルアップ的なセミナーです。

これとは別に、受けることで万能感が増すような(錯覚を起こす)自己啓発セミナーも世の中に多数あります。自分の意思で受けるなら全然かまわないのですが。

知人の勤務する会社では、経営者自身がセミナーに毒されすぎていて、社員教育の一環として従業員に受講を強制しているらしい。これがマズいことに気づかないどころか、「社員のエンゲージメントを高める俺」みたいな勘違いをしているというのだから困りもの。

自分が洗脳されるのはいいとして、仕える従業員にまで伝播させようとするのは、カルトとか全体主義とかと同じ発想です。

この手の人は世間知らず、単純バカ、お花畑のシアワセ者などと形容できますけど、半面、根っこは悪人ではないのです。だから余計にタチが悪い。

「信じている俺、わかる俺はすげぇ」なマインドなのです。セミナーやコンサルを無条件に信じる自分が、ハリボテの鎧を着せてもらい、強く賢くなったと錯覚する。
権威主義、ブランド志向が悪い方向に出た例。

要するに「自分に自信がない」のです。

世間にはいろんな人がいますね。とりあえず知人には「そんな会社、早く辞めたほうがいい」と言っておいたけど、どうするのかな。

この記事を書いた人

hiroki「酒と共感の日々」

hiroki

Webの中の人|ウイスキー文化研究所(JWRC)認定ウイスキーエキスパート|SMWS会員|訪問したBAR国内外合わせて200軒超|会員制ドリンクアプリ「HIDEOUT CLUB」でBAR訪問記連載(2018年)|ひとり歩き|健全な酒活|ブログは不定期更新2,000記事超(2022年11月現在)|ストレングスファインダーTOP5:共感性・原点思考・慎重さ・調和性・公平性