非婚をどうこう言いなさんな。

「おひとりさま」という言葉が世に定着して久しいですね。この話題についての著作は数知れず、つい最近も阿部寛さん主演の『結婚できない男』(関西テレビ)が再ドラマ化されていました。

主に非婚化が進む社会を表すワードの一つとして使われていますが、こういう言葉がまだ残っていることは、あたかもそれが特殊と言わんばかりの裏返しですね。「ひとり」でなく、ファミレス入店時におなじみの接客用語「さま」を付けるあたりに、悪意や侮蔑の念が込められているとさえ感じます。自らを指して使う分にはいいんですけどね。

自分の知人には既婚者が多い一方で、独り身を続けている人もいます。ぼくの知っている範囲ですが、その共通点は男性、女性とも「何の不自由もない」どころか「楽しそう」であること。リア充ぶって、上っ面で楽しさを装うのではありません。根っから楽しそうで自由なんです。

しかも皆、進んで独身を選択をしているように見える。ステディがいないのが不思議なくらい(いるのかもしれないけど)。当然「結婚したい」などというボヤキを本人の口から聞くことはありません。

結婚が人生における必達の通過点である時代は、とうの昔に終わっています。国がどうこう言う話じゃないのです。なぜなら結婚してパートナーとともに暮らすよりも、一人で楽しくやるに事欠かない材料がたくさんあるのですから。下記の記事などは、その一例です。

たぶん。必死に婚活している人は、他に楽しいものがないか、あるいは生活を支えてほしいと執着してるのか。このどちらかのような気がします。何か楽しいことを見つけて夢中になっていれば、そのうち結婚の優先順位が下がり、相手を見つけることに執心していた過去が可笑しく見えるかも。

結婚して子供を産み、育て、やがて老後を迎える。それは幸せの形の一つであって、当たり前に皆が通る道だという保守的な考えには違和感を覚えます。自分もそうしてきたのだから、家庭では息子よ娘よ、そうするんだろ? 職場ではアナタもキミもそうするんだろ? なんでそうしないの? と自分が求める返答を強要する。こういうのがダメな典型例です。

相手が誰であれ、今の時代はこういう会話には気遣いが必須なのです。職場や友人間では会話の材料にしないほうがいいくらい、センシティブな問題なんだぜ。ハラスメントが社会問題化しているのに、こういう同調圧力が未だに横行してるのが、いかにも日本のムラ社会ですな。

尺度を超えた異質なものを見ると、不安なんですよね。不安で理解できないから「おひとりさま」などと当てこする。年収が低いから、性的マイノリティだから、問題を抱えてるから、結婚できないんだろ?と決めつける。そうやって我が身の置かれた立場を確認するしかない。他の選択肢など理解できないし、そもそも「見えてない」から。

自分の周りには、いろんな生業や価値観の人がいることが楽しい。独身であれ既婚であれ……や、こういうカテゴライズも意味ないわ。それにどうこう難癖つけるのではなく、互いに楽しく生きるのが最高と思うのです。

この記事を書いた人

hiroki

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編集者 / ライター / ウイスキー文化研究所(JWRC)認定ウイスキーエキスパート / SMWS会員 / 訪問したBAR国内外合わせて200軒超 / 会員制ドリンクアプリ「HIDEOUT CLUB」でBAR訪問記連載(2018年) / ひとり歩き / 健全な酒活 / ブログは原則毎日更新1,000記事超(2020年1月現在)/ ストレングスファインダーTOP5:共感性・原点思考・慎重さ・調和性・公平性