アイランズのシングルモルト、ハイランドパークの限定版「ヴァルクヌート」を、ようやくいただく機会がありました。
ハイランドパーク ヴァルクヌート 46.8%
- 香り…濃いブドウ、木炭、オイルサーディン、チーズケーキ、奥のほうにピート。
- 味…ミディアム寄りのライトボディ。ブドウの皮、ドライフルーツ、ヨーグルトケーキ。
- 総評…香りの移り変わりが特に楽しい。青系のフルーツから入り、やや発酵的な面持ち。
88点
@KADOYA Brick Stand
ハイランドパーク ヴァルクヌートは、「ヴァルキリー」に続く限定シリーズ、「ヴァイキング・レジェンド」の第2弾です。
第3弾「ヴァルファーザー」も日本発売されていますが、日本の輸入本数が限られ、なかなか見かけません(近々、飲める予定)。
この「ヴァルキリー」、熟成にはスパニッシュオークではなく、アメリカンオークのシェリー樽で熟成させた原酒の比率が多いのだそう。
渋みやえぐみといった要素は少なく、飲みやすい。
個人的には好みです。
ノンエイジとのことで、飲んだ感じでは熟成年数は1桁台のものが比率として多いのかなぁと想像……。
ハイランドパーク蒸留所は北緯59度、メインランド島カークウォールにあるスコットランド最北の蒸留所です。
そういうキャッチーな側面以外にも、
- フロアモルティングを今も継続
- 麦芽の乾燥にピートを炊く
- ヨーロピアンオークのシェリー樽で熟成させる
――というポイントがあります。
この「ヴァルキリー」には、オークニー諸島で栽培された「タータン種」という大麦も原料の一部に起用しているとか。
ウイスキー文化研究所の土屋守代表によると、オークニー産のタータン種は「強風にも耐えられる二条大麦」だそうで。
それが品質にどう影響するかは……?
スパニッシュオークのシェリー樽は、マッカランやザ・グレンロセスを擁するエドリントングループのお家芸ともいえます。
では、同じエドリントングループのハイランドパークは?
樽の多様性はもとより、地元産の原料を上手に取り入れることで、風土っぽさの強調になりますよね。
バイキング色を打ち出したラベルといい、上手な演出だと思います。