樽のバリエーション豊富なアランモルト。
現在は第2蒸留所ラッグもオープンし、シングルモルトの増産が勢いづくばかり。
1995年に蒸留所を操業開始させたファウンダー、ハロルド・カリーさん長年の夢だったとはいえ、現在の熱狂を誰が予想できたことか。
慧眼に感服するのみです。
そのアランの限定品のひとつを、ボトルキープさせてもらいました。
アラン コート・ロティカスク 50%
- 香り…シトラス、レモンパイ、ソーダ水、クローブ、マシュマロ、いんげん、トップスのチョコレートケーキ。
- 味….ライトボディ。最初は若干の苦み優勢。フェンネル、パインジュース、トップスのチョコレートケーキ。後半になるほど甘い。
- 総評…ボディは軽やかだが、コンテンツ豊富。フルーツ、チョコレート、スパイスが入り混じり、いずれも強い主張。なぜか夏の味わいのするモルト。
85点
@カドヤ黒門町スタンド
こちらはアランのワインカスクフィニッシュの2019年版です。
南仏の高級赤ワインであるコート・ロティ(cote-rotie)は、シラー種の赤ワインの代名詞的存在だそうで、この空樽で追熟が施されています。
フィニッシュにどれくらいの時間をかけているのか不明ですが、香味のコントラストが明瞭で驚くほど。
しかも、チョコレートやフルーツ、スパイスが現れては消えを繰り返し、飲み手を混乱させます。
とはいえボディ自体は軽く飲みやすいので、モルトなのにワイン的な華やかさを感じられるユニークな1本です。
ワイン樽の影響がダイレクトに出たと思しき甘苦、楽しめてます。