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善光寺の隣で触れた、東山魁夷の静かな世界。

東山魁夷館の入口

善光寺を詣でた足で、東側に隣接する城山公園内にある美術館、東山魁夷館へ。日本画家・東山魁夷(1908-1999)の存命中に、画家自身から自作の寄託を受けた長野県が、長野県信濃美術館に併設する形で建設し、1990年にオープンした美術館です。

この東山魁夷館、2019年10月5日にリニュアルオープンしたばかり(現在は信濃美術館本館が2021年春のリニュアルオープンに向けて工事中)。東山魁夷の代表作だけでなく、スケッチや下図なども展示されています。日本画を目当てに積極的に美術館を訪ねることはないのですが、東山魁夷の作品を目の当たりに、その美しさにすっかり魅了されました。

東山作品は「緑」や「白い馬」などをモチーフにした、動きがないイメージでした。何もわかっていないで失礼なことを言えば、退屈なんです。

が、きちんと向き合って鑑賞すると、その動きのなさこそ神髄。風景にフォーカスし、人はほとんど描かれないのが東山作品の特徴のひとつですが、川端康成の勧めで制作した京都の風景画「京洛四季」連作や、町の様子を映した東北・信州の旅スケッチからは、人の生活感が不思議と浮き彫りにされます。

横浜生まれ、神戸育ちのハイカラな東山魁夷が、なぜ自作を寄贈するほど長野県に魅かれたのか不思議でした。が、藝大(東京美術学校)在学中に旅した信州の景色が、風景画家としての礎になったのだと知れば、なるほどとうなずけます。

夢で見たかのような幻想性がありながら、静謐の中に温かみも感じさせる。美術館の展示作品から、これほど「心穏やかに」なろうとは。刺激的だったり、ドラマ性があったりする美術作品ばかり観に行ってるからですね。展示数こそ東山魁夷館収蔵のごく一部、46点と少なめでしたが、じっくり見るにはちょうどよい点数かと思います。

深山幽谷と、人の温もり。作品と静かに向き合う、良い時間を過ごせました。

東山魁夷館の全景

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hiroki「酒と共感の日々」

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