鈴本演芸場2020年(令和2年)9月下席夜の部「龍玉長講九夜」第五夜(9月26日)を見てきました。
トリの蜃気楼龍玉さんによる全日ネタ出しの番組です。
こんにちは、hirokiです。
以下、簡単にこの日の振り返りを。
龍玉さんが寄席で主任を務める高座を見るのは初めて。
同じ雲助一門の桃月庵白酒さんが、龍玉さんを指して「噺家というより講釈師のよう」と話すのを耳にしたことがありますが、ほんと龍玉さんってそんな風情があります。
演目「火事息子」は、勘当した息子と火事をきっかけに再会する話。
最も唸ったのは、火消しになりたくて勘当されて臥煙になった若旦那の藤三郎でも、父親である伊勢屋の主人でも、二人を引き合わせた番頭でもなく、年老いた母親です。
龍玉さんの演じる母親は泣き上戸で、着物の袖で涙を拭いながら、息子の消息をどれほど心配したかを主人に切々と訴えます。
これほど老女を老女らしく自然に演じられるのは、龍玉さんならではの天性というか老成というべきか。
この日はまた、色物でちょっと珍しいハプニング(?)があり、面白いものを見せてもらいました。
でもやっぱり芸がアップデートされているんですよね、特に色物さん。
自粛期間中、より難度の高い曲芸や、いつも聞くネタではない新しいネタを仕込んでいたんだな、と。
皆さん、ほんとすごいですよ。
桃月庵こはく「真田小僧」、翁家和助、橘家文蔵「時そば」、鈴々舎馬るこ「転失気」、ニックス、五街道雲助「粗忽の釘」、隅田川馬石「安兵衛狐」
休憩
林家二楽、春風亭百栄「キッス研究会」、柳家小菊、蜃気楼龍玉「火事息子」