1日の営業を終えたプロのバーテンダーが深夜によく訪れる銀座のあるBARで。
その店のマスターと「プロはこちら(=同業者の店)でどんなものを頼むのか」という話をしたとき、そのうちのひとつ「カンパリ・シェカラート」というカクテルを教えていただきました。
今日はそのカンパリ・シェカラートと、ベースとなるリキュールのカンパリを飲み比べさせてもらったときのことを少し。
カンパリ・シェカラート(カンパリ・シェカレイト/CAMPARI SHAKERATO)のレシピは至ってシンプル。
カンパリ40〜60mlをシェイクし、カクテルグラスに注ぎ、仕上げにレモンピールを絞りかける。
『シューマンズ バーブック』(河出書房新社)には、レモンジュースを数ダッシュ、カンパリとともにシェイクするという旨の記述があります。
結論から言えば、劇的に変わりませんが、カンパリがさらに飲みやすくなった印象。
「飲みやすくなった」とはリキュールの甘さが抑えられた、という意味です。
甘すぎるリキュールがちょっと苦手な、ぼく個人の感想です。
上述のように書けばシンプルなのですが、プロのバーテンダーがなじみの同業者にドリンクをオーダーする真意とはなんぞや、と考えてみたのですが。
単純に仕事を終えた後なので「飲みたいものを飲むぜ」という気持ちに加え、もうひとつ。
「研究」
ということなんじゃないのかな?
自分で作ってみて試すのは当然の基本でしょうけど、ほかの人が作ったもので客観視したいという意味もあるような気がします。
「プロがプロに頼む酒」については他にも教えてもらったのですが、「よくそういう発想が出てくるな」とハッとさせられます。
ブログで触れる機会があれば書きますが……(ちなみにカクテルブックに載っている酒ではないです)。
それもまたシンプルで、シンプルなあまり「すごいなぁ」と思うのです。
個人的にその店には去年までは午前0時を過ぎてから伺っていたこともあり、何度かプロと同じカウンターに座ったことがあるのですが……。
まぁ正直言ってカンベン、あはは。
自意識過剰なのは分かっているんですけど、ふだんカウンターのあちら側にいる人がこちら側にいらっしゃると、なんだか緊張しちゃうんですよ。
バーテンダーのほうだって、中には自分が知っている客と鉢合わせるのはイヤって人はいらっしゃいますし。
だもんですから、どちらのBARでもそういう局面に出くわしたときには、そそくさと退散しちゃいます、あはは。