美術館の音声ガイドを初めて使ってみた。

規模の大きい美術館は、企画展を「音声ガイダンス」付きで行うところがほとんどです。新聞社やテレビ局が主催するような大きい美術展では、そのナレーターに俳優を起用することもあって、カネをかけている感がすごいです。

先週末に足を運んだ藝大美術館の『東西美人画の名作 ≪序の舞≫への系譜』(~2018年5月6日)も音声ガイド付きでした。普段ならナレーターの名前だけチェックして素通りですが、今回は再生機をなんと「無料」で貸し出しとのこと。とというわけで、ためしに借りて使ってみました。本展のナレーターは竹下景子さんです。

このブログのアイキャッチ写真、告知看板にもなっている上村松園の重文の大作「序の舞」を修復後に初公開するのが本展の目玉。それを大トリに、数々の日本の画家による61点もの今昔の美人画を展示しています。

美術館 音声ガイド

で、音声ガイドを使うことのメリット、デメリットをまとめてみました。

メリット

作品への理解が深まる
美術館が要と位置づける作品には、そのタイトル脇に説明が付いています。それだけでも十分なのですが、音声ガイドはさらにプラスアルファの情報を聞かせてくれます。

鑑賞ポイントがわかる
何を観るべきか、押さえておくべきか。今ひとつつかめない、知識がないという方は、この音声ガイドのある作品を観れば、取りこぼしの心配がなくなります。

ナレーターの声を楽しめる
アナウンサーや声優はもとより、俳優を起用する展覧会が当たり前になりました。絵ではなくその人のファンが来る、なんてこともあるかもしれません。

デメリット

意外に説明が長い
説明を聴き終わるまで3分前後。これはけっこう長いです。今回の展覧会はさほどの混雑はありませんでしたが、人込みの中で説明を聴きながら鑑賞するのは難しい。1点をじっくり観る方にはいいかもしれませんが、その場合でも周りへの配慮(たとえ見えづらくても遠巻きに鑑賞する、切り上げるなど)が必要です。

やや使いづらい
本展の再生機はガラケーをさらに一回り大きくしたようなデザインでした。音声のクリアですが、ボタン操作に慣れていないため、慣れるまで少し戸惑いました(3回くらい違うボタンを押してしまうなど)。

他が疎かになる
再生機の操作に気を取られがちに。周りの人にぶつかる、1か所にとどまったまま移動しない。このように配慮が足りなくなるおそれがあります。肝心の絵の鑑賞も散漫になりそうだったので、僕は停止ボタンを押したりスキップ(再生飛ばし)でほどほどにしました。

目と耳、同時に二つの情報を得るのは難しいですね。不慣れな局面ではなおさらです。初めて使ってみて、いろいろ分かりました。無料で使用させてくれた藝大美術館、ありがとう。

芸大美術館 東西美人画の名作 《序の舞》への系譜