日比谷図書文化館で開かれている特別展「紀伊国屋三谷家コレクション 浮世絵をうる・つくる・みる」(〜2021年9月21日、入場料300円)を観てきました。
約150点の浮世絵もさることながら、観覧後に会場の廊下で行われている「摺師体験」が面白かった。
親子やカップルでやってみるとよろしいかと。
上のアイキャッチ画像がそれ。
版木と紙、絵の具は用意されていて、4色(黒・緑・青・赤)それぞれのインクを版木に塗り、見当を合わせて、馬連でゴシゴシ刷ります。
色ごとに4回。
最後の赤を「最も念入りに刷るといいですよ」との係の方の助言に従い、力を込めて刷ったら……実にうまくいきました。
入場料だけでこんな体験をさせてくれる、なんてオツなサービス!
展示は千代田区指定文化財という紀伊国屋三谷家コレクションの浮世絵150点。
数こそさほどではないもの、三代歌川豊国による歌舞伎スターの大判錦絵や、歌川広重の「五十三次名所図会」など、それぞれ見ごたえがあります。
個人的には二代歌川広重による隅田川の活況を切り取った「江戸名所図会」などの大判錦絵、歌川国芳や三代歌川豊国らが描いた美人画の細緻と色使いに魅了されました。
ドラマチックな下写真は、投獄された祖父の赦免を願って身投げする娘を描いた月岡芳年による「月百姿 朝野川晴雪月 孝女ちか子」です。