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スウェーデン産ウイスキー、BOX3種を飲み比べ。

スウェーデンのウイスキー「BOX」

スウェディッシュモルト(っていう呼び方でいいの?)のひとつ、BOXのシングルモルト3種を飲み比べてみました。
以下、写真左から右に。

ボックス クエルクス1 ローバー(BOX QuercusⅠ Robur) 50.8%

  • 香り…ホットケーキシロップ、ラズベリー、ホワイトチョコレート。
  • 味…バニラ、マラスキーノチェリー、後口は黒胡椒。

スペイサイド系のモルトを彷彿させる甘さと、若干のマラスキーノチェリーが感じられるもの。
個人的には飲み比べた3つの中では、こちらがいちばん飲みやすく美味しい(結局こういうクセのないのがいちばん)。

蒸留所初となる、ピート麦芽不使用のモルトウイスキー。
バーボン樽で4年熟成後、コモンオークの新樽で7か月の追熟をかけたているそうです。

名称のクエルクスは、オーク(ナラ)のことで、樽材を特化して熟成に使用しているとのこと。
クエルクスローバー(クエルクスロブール)は、リムーザンオークの学名で主にコニャックの熟成に使用される樽です。
スウェーデン国内の木材で組んだ新樽で熟成させたとか。

ボックス アーリーデイズ バッチ002(BOX EARLY DAYS BATCH 002) 51.5%

  • 香り…バスソルト、メロンや洋梨。
  • 味…軽めのボディ。甘み優勢、塩大福、メンソール。

よくビールで使われるピルスナー麦芽で、ピート麦芽66.8%、ノンピート麦芽33.2%の比率、ピートはスコットランドで掘ったものだそう。
バーボン樽をクオーターカスクに組み直した樽で4年6か月熟成させているとのことですが、なかなかどうして完成度が高い。

ボックス ザ・セカンドステップコレクション 03(BOX THE 2ND STEP COLLECTION 03) 51.3%

  • 香り…薬品、ピート、ドクダミ、ゼラニウム。
  • 味…燻製、生姜、辛子バター、風邪シロップ。フィニッシュは唐辛子。

飲み比べた3つのうち、最も強烈な印象を残したのがこちらです。
ピート麦芽のバーボン樽熟成原酒にプラス、アメリカンオークとハンガリアンオークの新樽で熟成させた原酒を混和したシングルモルトで、熟成年数は約5年半。

最初こそ強烈ですが時間が経つにつれ、徐々に綿あめのように。
内陸系のピートの中に甘みを感じさせます。

スウェディッシュモルト「BOX」飲み比べ

「BOX」はスウェーデンのシングルモルトウイスキーで、ハイコースト蒸溜所が造っています。
著名ボトラーのコンパスボックスと混同される恐れを危惧し、やむなく改名に至ったようです。

このスウェーデン産のウイスキー、スコッチと遜色ありません。
スコットランドやアメリカ、日本以外で造られたウイスキーを「ワールドウイスキー」とカテゴライズする傾向にありますが、国や地域の特色を打ち出すならワインのテロワールのような打ち出し方が必要かも。
特色がないと「あぁ、ユニークなウイスキーだね」で終わっちゃいかねない。
それはもったいない気がします。

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この記事を書いた人

hiroki「酒と共感の日々」

hiroki

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