複雑極まり、万華鏡のように変化するイチローズモルトでした。
清里フィールドバレエ2020 31周年記念ボトル イチローズモルト(KIYOSATO FIELD BALLET Ichiro’s Malt) 63.4%
- 香り…グリコのチョコレートっぽさの後、ピートが立ちふさがる。アネモネ、クローブやシナモン、トロピカルフルーツ。
- 味…鋭角的で甘辛のバランス。蜂蜜、シナモンのラテ、ロールケーキの甘さの後に意表を突く唐辛子。
- 総評…パワフルで起伏の激しいシングルモルト。万華鏡のような変化を口にするごとに楽しめる。
88点
@LEAP BAR
山梨県の清里高原「萌木の村」で毎夏開かれている野外バレエ公演「清里フィールドバレエ」をイメージして造られた秩父のシングルモルトです。
2021年で第32回を数え、内外のバレエファンはもとより、バレリーナにとっても憧れの公演とか。
もともとこの限定ウイスキーは、清里フィールドバレエが第25回の節目を迎えたことを記念し、サントリーが白州25年と山崎50年を混ぜたオリジナルブレンデッドを限定リリースしたのが最初。
これが「Best Japanese Blended Whiskey of the Year 2014」を受賞して以降、秩父蒸留所が第26回〜29回の記念ウイスキー(原酒は羽生)を、第30回はサントリーが白州30年と白州32年を混ぜた希少ブレンド(世界15本限定)をリリースしました。
で、2020年版のこちらは……実に複層的で複雑。
イチローズモルト7年が原型だそうで、起伏が激しいというか、グラスを口にするごとに感じる変化が実に愉しかった。
このボトルだけで、秩父の多彩なバリエーションや豊富なコンテンツを垣間見た思いです。
なお、これらのウイスキーを揃いで唯一飲めるのが、萌木の村のホテルハット・ウォールデンの「BAR Perch」。
萌木の村ができたばかりのころ、このホテルに一度だけ泊まったことがあるのですが、そのときはウイスキーはおろかBARも全然知らなかったので。
おっさんになった今、早く行ってみたいです。