リファレンスチェックという問題な調査について物申す。

ここ最近、PCのYahoo!ディスプレイ広告で目についた、リファレンスチェックサービスについて。
思うところあり、少しだけ書きます。

「リファレンスを取る」とはひとことで言えば信用調査。
企業側が中途入社の採用選考時に、候補者の書類や面接ではわからない点を、第三者(現職や前職の上司・同僚・部下)から情報を得て、採用可否を決するもの。
外資系企業では慣例となっているようですが、それが日本国内でも行われるようになってきたというわけ。
候補者(応募者)の承諾を得れば、個人情報保護法の法令違反にはなりません。

とはいえ、このリファレンスチェック自体に相当な問題があります。
採用企業に有利な半面、転職希望者には極めてリスクが大きいんですよ。

ほとんどの転職希望者は、在職中の職場に内密に転職活動を進めます。
が、リファレンスを取られる場合、候補者が現職の関係者に依頼した時点で、転活が露見します。
依頼するのは比較的良好な人間関係を保っている人になるでしょうけど、それでも大変なリスクです。
最終面接後など採用過程の後半でやるならまだしも、これを一次面接後に入れている企業もあるそうで。
ちょっと神経を疑います。

しかもファレンスチェックは、5分やそこらのヒアリングで終わるものではない。
チェックに応じる現職や前職の上司・同僚・部下に、専用のWebフォームのURLを送付し、テキスト入力してもらわないといけない。
候補者の求めに応じる側にも、多大な負担を強いるわけです。

ここまでして内定となれば良いですが、不採用となった場合、候補者とリファレンスチェックに協力した職場の関係者に禍根を残しかねません。
不採用通知を出した企業は「リファレンスチェックは関係ない」とシラを切るだろうし、適当な理由を付ければ済みますけどね。
候補者は、在職中の職場で針のむしろになることを覚悟せねばなりません。

この仕組みを取る企業さんを否定しないけど、雑な人事考課をしてそうで、こっちから願い下げだわ、あはは。
「採用後のミスマッチを防ぐ」というお題目は、人事担当者(あるいは面接したマネジャー)が「自分は人を見る目がありません」と言ってるようなもんじゃない?
経歴詐称なら即解雇で終了で良いのだし、カルチャーに合うか合わないかが面接で分からないようでは、「あなたの目は節穴ですか」と問いたくもなります。

「いや、どうしてもリファレンスチェックは必要!」という企業さん。
わかりました。ならば、内定を出した候補者にも同様のことをしてもらったらいかがです?
候補者が採用ポジションの上司・同僚・部下に当たる人に、ヒアリングする機会を設けるのです。
内定後のカジュアル面談でも、懇親会でも、体裁はなんだっていい。

その後に内定者に蹴られたら?
リファレンスに問題があったということで、ご愁傷様です。
でもね、真面目な話、そこまでしないとフェアじゃないですって。

法に触れなきゃいいってもんじゃないんだぜ。
この辺の想像力がない企業って、いろいろなんだか残念だなぁと、こちらがシュンとしてしまうのです。

この記事を書いた人

hiroki

Webの中の人 / ウイスキー文化研究所(JWRC)認定ウイスキーエキスパート / SMWS会員 / 訪問したBAR国内外合わせて200軒超 / 会員制ドリンクアプリ「HIDEOUT CLUB」でBAR訪問記連載(2018年) / ひとり歩き / 健全な酒活 / ブログはほぼ毎日更新1,700記事超(2021年10月現在)/ ストレングスファインダーTOP5:共感性・原点思考・慎重さ・調和性・公平性