この白ラベルは、アイラの中で軽い酒質といわれるブナハーブンのピートが効いてる版。
「トチェック」とはゲール語で、Smoky(煙い)という意味だそうで。
最初は塩気、終盤は甘み、尻尾をつかませない中盤の複雑怪奇、なかなか愉しいです。
ブナハーブン トチェック ア・ガー(Bunnahabhain Toiteach A Dhà) 46%
- 香り…燻製したミルクティー、イカ焼きと鰹節、仁丹、砂浜のバーベキュー。マッチの燃え滓。
- 味…生姜の乗った厚揚げ、塩バター、ダークチョコレート、タンニンの影あり、
- 総評…クリームもあれば魚介もあり、曰く言い難しな複雑さ。後半になるほど甘くソフトに。
79点
@M’s
アイラモルトの中では珍しくピート薄いのが特徴のブナハーブンです。
「Toiteach A Dhà」という、舌を噛みそうな、どう読んだらいいのかわからないスペルのエディションは、香味までも複雑怪奇。
鼻をくすぐる程度のピート香とシェリー樽を効かせた甘い風味が綱渡りしています。
どっちにも睨みが効いているんだけど、やや若めのニュアンスゆえか、バランスよくとはいえず、答えが出ていない感じなんですよね。
ブナハーブンは最近ではブラックボトルの中軸を成すモルトとして知られていますが。
このトチェックのような「ピート強化版」は、ブレンデッドとしてはむつかしいかもしれません。
シングルモルトとしてもう少し寝かせたものがあれば、まずそこからでしょう。