若い世代=U30が普通に来られなければダメ。

正直こういうことを言いたくないんだが。
演劇鑑賞にせよ、BARで飲むにせよ、どうしてもお金がかかる娯楽なんだよな。
若い世代に広めるには、その世代=とりわけ30歳以下に向けて何かをしなきゃ、という提案。

決して多くの人々の支持を集めるものではないけど、どちらも無くしてはならない文化なのですよ。

ところが、これらを好きな人は概して「同じ人」であり、新しい層が入ってくるように見えない。
好きな人は好きであり続けるものの、間口が広がらない。
せいぜい親子や友達、知人間のみで完結し、その中でピンときた人だけが未来へ継承する。

間口が広がらない理由は簡単で、身もふたもない話だが「高いから」です。

たとえば芝居。
彼これ約30年前、21歳のときに初めて演劇というものを観た東京サンシャインボーイズの『ラヂオの時間』(1993年、三谷幸喜作・演出、シアタートップスほか)は、一般料金が2,600円(!)

今この値段で見られるのは無名の小劇団くらいなもので(当時の東京サンシャインボーイズはすでにチケットが取れないと評判だった)、PARCO劇場や東京芸術劇場などのちょっとしたハコであれば6,000円から9,000円くらい。
宝塚歌劇や劇団四季も同程度。
帝劇や梅芸で上演されるミュージカルであれば13,000円以上が相場です。

たとえばBAR。
カクテルが1杯1,400円からと仮定して、3杯飲んで4,200円。
チャージ料やサービス料などが加わると、だいたい平均5,000円くらい。

too expensiveとまでは言わないけど、reasonableでもないんです。

ひと昔前のように上司や先輩や取引先が連れて行ってくれた時代はとうに終わり、若年層が知る機会さえなくなった(知りたくもないかもしれんけど)。
健康志向やノンアルコールブームは、追い風とはならないでしょう。

では、どうやって若年層の潜在顧客を集客に結びつけるか。

たとえば演劇なら。
市場規模が大きい映画は、たとえばTOHOシネマズのシネマイレージのように「5回見たら1回無料で見られる」みたいなことをやってます。

これと同程度は無理でも、会員登録制にするなどして繰り返し見てくれる人には優待とか良席確保とかバックステージツアーとかの企画でインセンティブを付ける。
そうやってファンを育てていく、囲い込んでいくのです。

たとえばBARなら。
ネットやSNSを活用して拡散し、割引やウェルカムドリンクサービスなどを行う。
25歳以下は年齢がわかる身分証明書の提示で10%割引とか、若い初見客を連れてきた常連客には初回のみ割引とかね。

この施策で発生する売上の差分は、既存客が吸収すればよろし。
つまり多少の痛み=値上げを、従来の愛好家がのむのです。
なんでって? なくなったら困るでしょ。
次の世代、若い現役世代に引き継がれない、支持されない文化なんか滅びるしかありませんぜ。

ただでさえ若者人口が減っているのに、いつまでも変わらない感じなんだよな。
不作為はやがて緩やかな死を招きかねない。
コロナ禍で通っていた店が閉業してしまい、少なからず悲しい思いをしながら、漠と考えさせられています。

この記事を書いた人

hiroki「酒と共感の日々」

hiroki

Webの中の人 / ウイスキー文化研究所(JWRC)認定ウイスキーエキスパート / SMWS会員 / 訪問したBAR国内外合わせて200軒超 / 会員制ドリンクアプリ「HIDEOUT CLUB」でBAR訪問記連載(2018年) / ひとり歩き / 健全な酒活 / ブログはほぼ毎日更新1,700記事超(2021年10月現在)/ ストレングスファインダーTOP5:共感性・原点思考・慎重さ・調和性・公平性