進化するライウイスキーを再認識。

ライモルトウイスキーをテイスティング

ライモルトウイスキー新旧4種をテイスティングしました。
ライ麦といえばバーボンやカナディアンの印象ですが、そんな北米基準に一石を投じる進化を感じましたよ。

さっそく店主(先生)のもとでテイスティングです。

キュロ モルトライウイスキー(KYRÖ MALT RYE WHISKY)47.2%

  • 香り…酸っぱい匂い。青リンゴ、ベリー系のフルーツ。
  • 味…クールというか涼しげ。ミントを載せたバニラアイス。若干の生姜も。後にはシナモンや丁子様のスパイス。

ジンの造り手で知られるフィンランドのキュロ・ディスティラリー・カンパニーによる、同国初のシングルバッチライウイスキー。
このライは2回蒸留でアメリカンホワイトオークの新樽をメインに熟成しているそうです。

店主が「針葉樹系」と指摘したけど、まさしく冷たい感じ!
このスパイス感は新樽由来によるのかな。
真価について断を下すのは危険で、この先のリリースを待ちたいですね。

キュロ モルトライウイスキー

ヘルシンキ ライモルト #15(HELSINKI WHISKY RYE MALT #15) 47.5%

  • 香り…メロンクリームソーダ、ダークチョコレート、マカダミアナッツ、後ろに樽香。
  • 味…ややオイリー。ハーブ、浅煎りコーヒー、クランベリーから徐々に甘み増し、クランキーチョコレート。

フィンランドのヘルシンキ・ディスティリング・カンパニーによるライモルト(ライ麦70%、大麦麦芽30%)ウイスキーです。
いただいた#15は、アメリカンバージンオーク樽による4年熟成。

北欧のライモルトはキュロありきですかね。
キュロに比べるとこのヘルシンキは控えめで、他のラインナップも見てみたい。
これ1本では判断が難しく、要経過観察といったところ。

ヘルシンキウイスキー ライモルト #15

アムルット ライ シングルモルト(AMRUT RYE SINGLE MALT WHISKY) 50%

  • 香り…コーヒー麻袋、ザワークラウト、ウスターソース、プリンのカラメル部分。
  • 味…唐辛子、エスプレッソからの徐々に甘み。その後に一点してチリペッパー。

アメリカンオーク樽の新樽で5年間熟成させた、アムルット初の100%ライ。
このアムルットの定番品はインド食材店で売られているそうで、ウイスキー好きにとっては実に知識・見識をもたらされるものです。

店主いわく「(同じインディアンウイスキーの)ポール・ジョンは最大公約数的だけど、このアムルットは確信犯的に面白い」とニヤリで、事実フクザツカイキなライウイスキーでした。
顔を出すコンテンツが多岐にわたり、一筋縄ではいかんのです。

アムルット ライ シングルモルト

ニッカウヰスキー ライ・ベース(NIKKA WHISKY RYE BASE)43%

  • 香り…多少の溶剤からスタート。心許ない風情。レーズンバター、マジパン。
  • 味…茹でたトウモロコシのような甘さ。リッツのバニラサンド、麦茶、オレンジスライス。

1987年発売(1994年終売)の旧特級区分ボトルで、容量は500ml。
当時の希望小売価格は2,500円と言いますから、いやはや今じゃあり得ないプライシングです。

このライ・ベースはカナダ産のライ麦を主原料に、麦芽とコーンを混ぜています。
日本人好みに柔らかく、とっつきやすくしたということでしょうか。

「結果として飲みやすく、ほどけたライ」と店主の解説通り、アタリが信じがたいほど優しい。
これはニッカによるアソビと実験だったのでしょうか。

ニッカウヰスキー ライ・ベース

いやはや、ライウイスキーの先入観を覆す4杯でした。
ブレンデッドウイスキーやバーボン、カナディアンのイメージが強いライウイスキーですが、そんな固定観念に縛られていると置いてけぼりにされますね。
シングルモルトとは大麦だけではないのだな、と今さらながら。

世界は広い、そして進化も止まらない。

@ですぺら

この記事を書いた人

hiroki

Webの中の人 / ウイスキー文化研究所(JWRC)認定ウイスキーエキスパート / SMWS会員 / 訪問したBAR国内外合わせて200軒超 / 会員制ドリンクアプリ「HIDEOUT CLUB」でBAR訪問記連載(2018年) / ひとり歩き / 健全な酒活 / ブログはほぼ毎日更新1,700記事超(2021年10月現在)/ ストレングスファインダーTOP5:共感性・原点思考・慎重さ・調和性・公平性