演劇や寄席の公演でたまに目にする「手拍子」ですが。あれ、つくづく向いてないですね、日本人って。
なぜって、きれいにキマったためしがないからよ。
具体的に言ってしまうと、宝塚などのミュージカル、アーティストのコンサート、寄席の色物さんなどに対し、客が合いの手のように打つ、あれのことです。
なんだろう、リズム感がない観客が無理やり手拍子を打つので、
- 最初は息が合っても、途中からバラバラ
- 終わりが分からないから、フェードアウトも上手く行かない
など、とにかく中途半端で心持ちが悪いのです。
その辺は観客の自由意思なんですけど、さざなみのような締まりのない手拍子を聞くと「やんなきゃいいのに」と残念です。
記憶が定かでないですが、泉谷しげるさんがコンサートで手拍子してきた客に対して「誰が手拍子しろって言った? やめろ」と諌めたという話が好きでして。
半ば強制されるような、空気を読むような手拍子では合いませんよ、そりゃ。
アーティストのパフォーマンスを害するような手拍子など、泉谷さんが言うように論外です。
ちょっと話は変わりますが、講演会などでたまに目にする、司会者が「それでは皆さま、どうぞ盛大な拍手でお迎えください」みたいなやつも、こっちは「うるせーな」ですよ。
迎えられる側にしても、そんなふうに強制されてもらう拍手なんか無いほうがマシって思うんじゃない?(思わないか)。
観客の拍手でショーが止まる瞬間とか、自然に巻き起こるスタンディングオベーションこそ、本物の賞賛では。
エンタメに浸っているときくらい、自分のネイティブな感動・感情に任せたいね。