スプリングバンク蒸留所が造っている3つのウイスキーのうちの一つ。ぼくはスプリングバンク、ロングロウのほうが好みです。が、久しぶりに飲んだこのヘーゼルバーンに、金曜日のヤサグレた気分をほどいてもらいました。
ヘーゼルバーン10y
- 香り…カステラ、シュークリーム。レーズンバター。
- 味…ライトボディ。入口はスィート。喫茶店のカスタードプディング。後口は黒胡椒。加水するとさらにスパイシーに。
- 総評…柔らかくて美味しい、おやつモルト。キッシュをつまみにしてもいいかも。
- 次に飲むのは?…アラン10y。
@Bar Atrium Ginza
酒質にクセがなく軽いのは蒸留を3回行うから、でしょうか。麦芽の乾燥にピートを焚かないことや、3回の蒸留はアイリッシュウイスキーのアイデンティティとして知られています。が、スコッチでも、このヘーゼルバーンとオーヘントッシャンが3回です。なんでだろう。
ヘーゼルバーン蒸留所は1925年に閉鎖の憂き目に遭ってますが、独立資本のJ&A・ミッチェル社が復刻しました。衰退したキャンベルタウンモルトを再興をさせようという心意気とか。
ヘーゼルバーン蒸留所はまた、1918年からスコットランドに留学した竹鶴政孝が3カ月実習した蒸留所でもあります。今や世界にその名を轟かせるウイスキーブランドとなったニッカウヰスキー。その創業者の竹鶴は、大喜びか、それとも昨今の異様なウイスキーの盛り上がりに眉をひそめているか。