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アードベッグ25年、TENの延長線上にあるもの。

アードベッグ25年

2021年発売のオフィシャル25年です。
パワフルさは鳴りを潜め、むしろ優しい味わいが印象に残ります。

アードベッグ25年(Ardbeg 25y) 46%

  • 香り…強い主張。鰹のわら焼き、土間と畳、アマレット、おから、徐々にブドウのようなフルーツが棚引く。
  • 味…インパクトあるが徐々に優しくソフトに。だし醤油の後にヌガー。ラズベリー、グーズベリー入りのクリームケーキ。後半にレモンパイ。
  • 総評…入口にキックを感じるが、少しずつ柔めにシフト。煙さからフルーツへの緩やかな移行がドラマティック。

88点

@Heather Honey

アードベッグ25年をテイスティング

こちらの店主には毎度「これ飲んどけ、ってやつをください」とお願いしていて、今回「多少お値段張りますが」と差し出されたもの。
いつもありがとう、うれしいですねぇ。

思うにアードベッグって「自己主張の激しい優等生」なんですよね。
特に若いやつや、年1の限定ボトルなんかがそう。
いろいろなコンテンツが顔を出しては、おれがわたしがとアピールしてきます。
わかった、わかったから、おまえさんの実力はーーそう思わせる何かがあります。

しかし、この25年をいただいて個人的に抱いた印象は「TEN(10年)を深化させたもの」。
10年を長熟にすると、こうなるのかなぁ。

グレンモーレンジ社がアライド・ディスティラーズ社からアードベッグ蒸留所を買収したのが1997年で、そこから数えて今年は25年(リリースは昨年ですが)。
ラフロイグの職人さんがアードベッグに出向いて少量生産していた時代の原酒も含まれているのかしらん。
そう考えると現在のTENと比較するのは、オーナーや規模の違いなど同条件でない分、ナンセンスと言えなくもないですが。
でも確かにTENを想起させたんですよ。
定番は偉大ですって、ほんと。

我が世の春を謳歌するアードベッグにしても、操業停止(1980年〜1989年11月)の苦難は決して昔話ではないのだな、と妙な感慨を覚えます。

この記事を書いた人

hiroki「酒と共感の日々」

hiroki

Webの中の人|ウイスキー文化研究所(JWRC)認定ウイスキーエキスパート|SMWS会員|訪問したBAR国内外合わせて200軒超|会員制ドリンクアプリ「HIDEOUT CLUB」でBAR訪問記連載(2018年)|ひとり歩き|健全な酒活|ブログは不定期更新2,000記事超(2022年11月現在)|ストレングスファインダーTOP5:共感性・原点思考・慎重さ・調和性・公平性