ひじょうに既視感のあるシングルモルトです。記憶を手繰り寄せて分かりました。なんてことはない、個人的に大好きなグレンモーレンジィ10年を彷彿させたからです。
でもね、これが新しい体験なのですよ。嘉之助を通して個人的に大好きなスコッチモルトに回帰する。ちょっとした温故知新の旅となりました。
シングルモルト嘉之助(KANOSUKE Single Malt Japanese Whisky) 48%
- 香り…爽やか&穏やか。りんご飴、レモンドリズルケーキ、蜂蜜。
- 味…やや甘め。水飴、塩バニラ、レモンの砂糖漬け。後半にひょいとハニーソースのローストハムが。
- 総評…レモンや砂糖を多めに入れたレモンティーのよう。アフタヌーンティーのお供にしたい。
88点
@カドヤ黒門町スタンド
結論、いいウイスキーです。最初のシングルモルトでこの出来栄えですから、年数表記されたものはどうなるのか、楽しみで仕方ありません。
グレンモーレンジ(グレンモーレンジィ)10年を甘〜くすると、こういう感じになるのかな、と。でも全然イヤな甘さではない。若いウイスキーにありがちな荒さや、まとまりのなさも皆無です。
スペックを見れば理由は一目瞭然。3基のポットスチル(三宅製作所製、初留6,000L、再留3,000L、1,600L)で造り分けし、同社の焼酎「メローコヅル」で使用したアメリカンホワイトオークのリチャーカスクで熟成。バーボン樽ならではの軽い仕上がりになっています。ディスティラリー酵母でノンピート麦芽とピート麦芽の両方を使用しているそうですが、ピート感はほとんどなく、飲みやすい。
ぼくのように軽めのウイスキー好きには刺さること請け合いです。
同蒸溜所の「エディション(西暦年)」は熟成樽の違いを打ち出した数量限定版でした。こちらの「シングルモルト嘉之助」は、蒸留所がこれからどんなウイスキーを造ろうとしているのかが分かる、名刺代わりのリリースといったところでしょう。
嘉之助 シングルモルト 700ml 箱付 ジャパニーズ ウィスキー 価格:13,600円 |