教養とは「異なる価値観を受容すること」だと思う。最近この「教養」の意味を考えることが多くなりました。ホリエモンこと堀江貴文さんには、非常に共感できる点と相容れない点とがあるのですが、だからこそこの人の本をぼくは読むべきなのだろう。
すでに12万部売れているという、堀江さんのうわさの新著『多動力』を神田昌典さんのリードで読んできました。神田さんの主宰する読書会だけに、このイベント自体が多動の手本でもあるようなワーク形式。そのワークに入る前に神田さんが基調のプレゼンを行ってくれたのですが、この30分が目からウロコの連続でした。以下抄録です。
- 「多動力とは”不動力”である」。堀江さんが動いているのではなく、実は周りが動いているのでは。
- 多動できる人がそのノウハウを書いても響かない。勝間和代さんが『断る力』という本を書いたのは、勝間さん自身が「断れない人だったから」。
- 人工知能の台頭に象徴されるように、これからの社会はオートメーション化していく。マーケティングがオートメーション化する=営業マンが要らなくなる、スキルアップがオートメーション化する=上司が要らなくなる。世の中のゼロ化が加速している。
- 堀江さんは『ゼロ: なにもない自分に小さなイチを足していく』という本も書いている。0から1を足していき、自分で選ぶ。その真意は「不動の自分を選ぶこと」といえないか。
- 映画『君の名は。』がなぜヒットしたのか。ゼロ化する社会の中で、「君の名を思い出せ」というテーマだったからでは。
- 名前といえば「氏名」であり「使命」ともいえる。未来の自分を見つけ、未来から「指名」される人に。
神田さんの繰り出す鋭利な真説、大胆な仮説に仰天したり、「確かに!」と内心ヒザを打ったりしながら聞いていました。最後の「氏名」のたとえは、いかにも神田さんらしい言説ですし。
同席した方からもいろいろな知見、ヒントを得られるのがこの読書会「Read For Action」の特徴です。読書会初参加で堀江さんの本に出合った感想としては、行動が「まだまだ物足りないぜ」という自分自身への投げかけでした。が、重い腰がちょっぴり軽くなったのは確か。あとはアクションを起こすだけです。(この項続きます)
※写真はニューズピックス様の了解を得て掲載しています。