日常の些末な出来事であっても「あれ? 何かおかしい、変だな」という違和感は、合っているものなんですよね。ただ、そこに至れるかどうか。これは違和感を察知できるようアンテナを手入れしておく必要があります。
過日、セントジェームスのボートネックシャツを裏返しに着たまま外出してしまいました。商業ビルのエスカレーター脇の鏡に映る自分のシャツのおなかの辺りに露出するタグで気づかされたって塩梅。
そういえば「なんだかいつもと着心地が窮屈な感じがする」と違和感がありながらも、外に飛び出したのです。ここで「なんか変な着心地」という問題があれば、それを解決するための仮説を当てて実行していく。上位の場合、
- 痩せた(太った)
- 久しぶりに着るからそう感じた
- 裏表逆に着ている ←正解
ということを瞬時に列挙して、あとは検証していくのみ。
ここに至るまでは、違和感を察知できる力が必要で、咄嗟の判断力、直感力も重要です。
とはいえ違和感を覚えても忙しさにかまけてやり過ごしてしまうことも常。解決策としては、「心の引っ掛かり」はすぐに検証する。すぐが無理ならメモっておくこと。たとえば、
- 仕事:チェック業務でマニュアル通りにやっているけど何かおかしい→誤字脱字や数値上ミスが生じている
- プライベート:小説を読んでいるときの記述に感じたふとしたこと→それが伏線になっていたケース
- プライベート:子どもの態度のちょっとした異変→いじめに遭っているサイン
などです。
この違和感の察知力が研ぎ澄まされると、多少はライフハック的なことに繋がるかと。「多少は」と書いたのは察知力が鋭敏すぎても、単にくたびれるだけだから。ほら、大事なのは「鈍感力」(©️渡辺淳一)とも言うじゃない。