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落語界の根深いパワハラについて案じた件。

林家正楽さんの訃報とともにTLに乗ってきたのは、落語家の吉原馬雀さんが、かつての師匠である当代4代目三遊亭圓歌さんをパワハラで訴えた件。
東京地裁はパワハラ認定し、圓歌さんに80万円の支払いを命じました。

週刊誌FRIDAYが馬雀(当時は三遊亭天歌)さんの告発を報じたときから、ずーっと引っかかっていて、その後も事態の進展を見ていました。

師匠の激怒は師匠その人の本性なのか、それとも馬雀さんがしくじりまくったゆえの激怒か。
当事者間にしかわからないことですが、FRIDAYでの告発が真実とするなら、今回の判決は真っ当であると言わざるを得ません。
「怒る」と「叱る」を混同している人を見かけますが、当代の圓歌さんもそれが区別できなかったのかなと残念です。
弟子はおもちゃじゃないし、ましてやサンドバッグにしていいわけがないーーなぁんていうと、シロートは笑われますな。
先代の圓歌さんの弟子である三遊亭鬼丸さんは、自身のTwitterでこう述べています。

鬼丸さんのツイートを裏づけるようですが、角界から落語界に転身した三遊亭歌武蔵さん(この方も先代圓歌の弟子なんだよな)が、弟子の取り方の違いを自身の高座で触れるときがあります。
これが核心を突いていて、

  • 角界:新弟子候補に頼んで、頭を下げて入ってくれとお願いしている
  • 落語界:頼んで来てもらっていない。自分で弟子入り志願している

という違いです。
落語家の師匠方は、弟子が自分で志願してきたのだから、「理不尽は受け入れろ」と暗に仄めかしているとも言えるわけです。
多くの噺家が自分が過去に受けた理不尽な小言や説教、仕打ちを振り返り、高座のまくらや自著などでたびたび触れています。

ただし、それが体罰等の、それも度を越した暴力を伴うと、訴訟沙汰になってしまうのは時代の流れでしょう。
一門の不文律ゆえ、門外漢が軽々とこんなブログで言えるものではないけど。
時代が変わってきていると認めないといけない端境期にあることは確かです。
「おれが若いときは、こういう目に遭ってきた。だからおまえも同じ痛みを味わえ」的なロジックは、だいぶ錆びついてきています。
落語界や角界、一般社会問わずにね。

馬雀さんは、これまでよく耐えて、乗り越えた。
告発は想像を絶する葛藤があったに違いありません。
がしかし、これからが本当の勝負です。

訴訟もさることながら、今まで発揮できなかった力をようやく出せるときが来ました。本文の落語で。

これだけ被害者的な色が付いてしまうと、席亭や主催者が起用するにも腫れ物に触るようなことは確か。
馬雀さんは芸だけでなく、自身に付いた負のイメージをどう払拭していくか。
落語界のパワハラ体質改善に行動することを否定しませんが、あくまで本文は落語です。
そこを履き違えないでと願わずにいられません。
現状では、圓歌さんも馬雀さんも、どちらが高座に出てきても、正直全く笑えないもの。

一昨日は落語協会関連の悲しいニュースが相次いだ日でしたね。
訃報も訴訟も耳を塞ぎたい。
前者は避けられないけど、後者はまだ改善の余地があるはずです。

この記事を書いた人

hiroki「酒と共感の日々」

hiroki

Webの中の人|ウイスキー文化研究所(JWRC)認定ウイスキーエキスパート|SMWS会員|訪問したBAR国内外合わせて200軒超|会員制ドリンクアプリ「HIDEOUT CLUB」でBAR訪問記連載(2018年)|ひとり歩き|健全な酒活|ブログは不定期更新2,000記事超(2022年11月現在)|ストレングスファインダーTOP5:共感性・原点思考・慎重さ・調和性・公平性