アフィリエイト広告を利用しています。

かめあり亭 第82弾 ピーチスワン

かめあり亭 第82弾 ピーチスワン

脳梗塞一歩手前から生還した白鳥さんの療養エピソードを、白酒さんが混ぜ返すオープニングトークから炸裂する毒と笑い。
白鳥さんは同業からも客からも愛されぶりがひときわ大きいですな。

オープニングトーク 白鳥&白酒
転失気 白酒
ロマンス恋泥棒 白鳥
仲入り
牛丼晴れ舞台 白鳥
明烏 白酒

2025年3月15日14時開演 かめありリリオホール

今年2月1日、沼津での「落語三銃師」(三遊亭白鳥・林家彦いち・桃月庵白酒の落語ユニット)公演でいつも以上にカミカミ呂律回らずの高座だったことを受け、自ら脳MRIを受診して緊急入院となった白鳥さん。
同日共演していた白酒さんが、「いつもはソデで『またカンでる』と笑いながら聴いているけど、あまりに酷いので笑えなくなった」とか。
彦いちさんも「様子がいつもと違う。あの白鳥兄さんが落ち込んでいる」と周囲にも危なげな様子を隠しきれなかったようです。

それにしても、呂律が回らない噺家の高座など恐怖でしかありません。
白鳥さんも「高座で同情されるような目線で見られたらおしまい、受けなくて突き放されるほうがまだマシ」って、そらそうだ。
とにかく無事でよかった。客席も温かく迎えていて、いい雰囲気でした。

高座はといえば当初ネタ出しではなかったものの今回「ときめき」が会のテーマということで、白鳥さんも白酒さんもメインのネタを『ロマンス恋泥棒』『明烏』と決めていた模様。

『ロマンス恋泥棒』(作:春風亭昇太)は、出会い系で外国のイケメン紳士と知り合ったと浮かれている女流漫画家が、騙されていると知りつつもニセ紳士と交流を続けていく新作落語。
どちらかといえば白鳥さんが創作したような噺ですが、まさかのサゲまで計算された新作です。
二席目は圓丈師匠から前座修業の際に、放送作家のもとに出入りして半年ほど『世界まるごとHOWマッチ』(1983-1990/毎日放送)のクイズ作成のバイトをしていたエピソードからの『牛丼晴れ舞台』。
自己満足に陥っている新作落語家が師匠の言いつけで浅草の街場の牛丼店に修業に行かされる噺で、調和や隠し味の大事さを白鳥さんが話すと独特のおかしみがあります。

白酒さんの『転失気』は、小僧の珍念さんがませていて邪悪なのが持ち味。『明烏』も吉原に「おこもり」に至ってからの押し問答など、いつも以上にたっぷりな高座でほっこりでした。
明後日の方向を向いているようなエピソード(白鳥)と毒っ気(白酒)のまくら、対照的な本題の真面目さ。こんな緩急が出るのが、このふたりならはの二人会でしょうな。

この記事を書いた人

hiroki「酒と共感の日々」

hiroki

Webの中の人|ウイスキー文化研究所(JWRC)認定ウイスキーエキスパート|SMWS会員|訪問したBAR国内外合わせて200軒超|会員制ドリンクアプリ「HIDEOUT CLUB」でBAR訪問記連載(2018年)|ひとり歩き|健全な酒活|ブログは不定期更新2,000記事超(2022年11月現在)|ストレングスファインダーTOP5:共感性・原点思考・慎重さ・調和性・公平性