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永遠に嘘をつき続けることはできない。

「東アジア反日武装戦線」の桐島聡容疑者が最期に本名で身柄確保された件。
本名をついに名乗り出たことが印象に残り、先日このブログで触れました。

その後、心に引っかかったツイートがありまして。

このツイートにリンクしている中島みゆき詞・曲、吉田拓郎の「永遠の嘘をついてくれ」という曲の詞の正しい解釈ーーを書いた外山恒一さんの記事がひじょうに面白く、確かに実際その解釈が合っているとしか感じられないものでした。

それにしても哀しい詞です。
外山恒一さんの解釈をそのまま受け取って考えるに、桐島容疑者は「永遠の嘘をつき続けられなかった」のか、と。

身柄の確認で病院にやってきた公安の捜査員の「後悔しているのか?」の問いに対し、桐島さんは「はい」と答えたそうです。
日本赤軍の重信房子さんも2022年に刑期満了で出所した際、過去を悔悟するコメントを発しています。

社会から自分の居場所がなくなっちゃうのに、革命を夢見て挺身したわけです。
学生運動や極左組織に身を投じ、今なお日和らずにいる人はすごい。
だいたい右派に転じたり、就職して「真っ当な」人生を送るのが路線です。

でも桐島聡は違ったし、革命を信じて「テロ」と括られることをした人たちを見ると

「人は思想のために死ねる」

と感じずにいられません。

いっぽうで、嘘をつき続けることは極めて難しい。

革命を信じているという嘘を。

歴史にイフはないことは承知で野暮を言うなら。
桐島さんは、東アジア反日武装戦線に入ったとき、もし自分が逃亡と隠遁の人生を送り続け、そのまま死んでいく未来が分かっていたなら、この武闘組織に入っただろうか。
日本を憂いたことは確かでも、若い時分は、どちらかと言えば「今ここ」に熱くたぎったゆえの激情が先に立ったのでは。

桐島聡という人は、真の居場所を見つけられないまま世を去った。
事件を引き起こしたのが、仮に若さ青さゆえだったとしても「別の生き方があったのでは」と片づけるのは軽すぎだし、冒涜だなと。

学生運動というものを教科書程度しか知らない自分は、この人たちの行動をどこか覚めて見ていました。
それこそ、ただのテロリストじゃんって。

今、無知を恥じています。
そして、ずっと考えている。

この記事を書いた人

hiroki「酒と共感の日々」

hiroki

Webの中の人|ウイスキー文化研究所(JWRC)認定ウイスキーエキスパート|SMWS会員|訪問したBAR国内外合わせて200軒超|会員制ドリンクアプリ「HIDEOUT CLUB」でBAR訪問記連載(2018年)|ひとり歩き|健全な酒活|ブログは不定期更新2,000記事超(2022年11月現在)|ストレングスファインダーTOP5:共感性・原点思考・慎重さ・調和性・公平性