近所の上野鈴本演芸場以外で落語を見に行くことはほとんどないのですが、謝楽祭でラッキーなことに寄席の招待券を当てたので、行くことにしました。
10月14日のプログラムのメモ。
三遊亭ぐんま「初天神」
春風亭一左「垂乳根」
林家ひろ木 随談
おしどり 音曲漫才
春風亭柳朝「平林」
林家二楽 紙切り「マグロ」「とら」
春風亭百栄「手水廻し」
桂ひな太郎「幇間腹」
柳家小菊 粋曲
金原亭伯楽「目黒の秋刀魚」
仲入り
桂やまと「近日息子」
林家錦平「壺算」
ペペ桜井 ギター漫談
柳亭左龍「宮戸川」
柳家はん治「妻の旅行」
鏡味仙三郎社中 曲芸
春風亭一之輔「化け物使い」
寄席は昼の部、夜の部の2部構成。浅草演芸ホールも新宿末廣亭も池袋演芸場も、昼夜入れ替えはありません(企画ものを除く)。寄席の入れ替え制は上野鈴本のみで、ここらへんは落語協会の総本山としての姿勢、矜持を垣間見ます。
中席昼の部の浅草は、昼の部が真打披露興行のため、入れ替え制ではありません。この日は古今亭駒子さんがトリ。夜の部の開演前にチケット売り場前に並んで、発売時刻を待ったのですが。昼の部終了後、まぁ大勢のお客さんが出てきたこと、出てきたこと。駒子さん、良かったね。
入れ替え制なしなら、1日居続けても良いわけですから、老後の楽しみとして思い浮かぶのも無理ない。でも丸1日いたら、人間ダメになってしまいますね。酒・女・博打は三道楽なんてことを言いますが、客席で観る側にとってはドーラク以外何物でもありません。
しかし昼の部、夜の部どちらか一方だけでも満足できるのが寄席の真髄。なぜって、浅草も新宿も出演する芸人さんの数が多いから。上野鈴本よりも、出演者が昼夜それぞれ5~6人は多い。当然それは時間の長さにも表れていて、夜の部を例にとるなら、上野鈴本は17時30分開演ですが、浅草は17時開演。トリの噺家が出る時刻も鈴本20時10分に対し、浅草20時30分。
鈴本で見慣れた自分としては、だから他の寄席で見えるといつも以上に密度が濃く、そしていい意味で疲れます。
この日の収穫は、前座の三遊亭ぐんまさん。上手かったんですよねぇ。しかもアレンジが巧みで、聞き慣れた「初天神」が新鮮に感じました。新作落語の白鳥さんのお弟子さんとの自己紹介に、ものすごく納得です。
初めて見る方も多くて、特に錦平さんの「壺算」を耳をかっぽじって聞きました。客が集中力・注意を引く必要のある噺。それを引き出す噺家は、やっぱり上手いというほかないでしょう。
なにせ招待券、タダでいいもの見せてもらったと書くはずが。普通にお支払いしました。なぜって日曜の使用はNGだったから。売り場のおねえさんに指摘されて、よく見ると確かにチケットに書いてある。老眼め、また来る言い訳ができちゃった。