自宅近くに「車両進入禁止」標識のある、徐行必須の一本道があるのですが、勘違いして突っ込んでいっちゃう車がたまにいます。
そんな車に歩行者の立場で出くわすと、教えてやろうかなと一瞬迷うも、結局見送るわけですが。
こういうドライバーって標識を見落とす時点でアウト。1回青キップ切られなきゃわからんのだろうな。
しかし、同じシチュエーションで自分が車を運転し、対向車が来た場合はどうするか。
すれ違いもさせず、通せんぼして「一通だよ」と優しく教えてやる。これしかない。
ライトを点滅させるとか、窓を開けて声を出すとかして、下がらせる。
すれ違いを許すと、後から進入してくる車が事故に巻き込まれる可能性もありますし。
こうやって想像していると、苦い記憶が頭をよぎります。むかーし、自分が20代のころの話。
ある片田舎の大通りを走っていたとき、脇からピュッと出てきた一時停止無視の車に割り込まれ、危うく衝突しかけた。
急ブレーキで回避しましたが、さすがに頭に来て、信号で止まったところを横付けして
「なに割り込んでんだよ! 危うくぶつけるとこだったじゃねーか!!」
と怒鳴ってしまった。
見ると、相手は女性ドライバーで、助手席に小学生らしき男の子が。
おそらくは母親なのかな、「ごめんなさい!」と謝られたので、そのまま去ったのですが。
その後、自分の行為を後悔しましてね。
過失割合で「どちらがいいか悪いか」の問題ではないのです。
子どもの前であんな癇癪を起こすもんじゃなかった、あれは拙かった、と。
何十年と経った今でもこうして思い出すくらい。
びっくりしてこちらを見て、表情を強ばらせた男の子の顔、忘れないだろうな。
「怒る」「指摘する」は決して間違いじゃないし、むしろ抑えるほうがよくない。
正義は人それぞれ。
ただ、「怒り方」や「指摘の仕方」というものはある。
偏狭・偏屈な自分は、それを突き詰めていくしかない。これもまた人生。