弘前から金木へのドライブ中に立ち寄った「道の駅つるた 鶴の里あるじゃ」の案内看板につられ、青森県北津軽郡鶴田町の「鶴の舞橋」を観ました。
鶴の舞橋は、青森県最大の人造湖である廻堰大溜池(まわりぜきおおためいけ)、通称・津軽富士見湖に架かっています。
「日本一なが~い木の橋」とのキャッチコピー通り、日本一長い(全長300m)木造三連太鼓橋です(入場無料/駐車場は30分まで無料)。
廻堰大溜池は、1660年(万治3年)に新田開発の用水池として弘前藩第4代藩主・津軽信政の藩政時代に築かれたもので、周囲11㎞、堤防は約4.2㎞にわたります。
貯水量1100万トンに及ぶ溜池にはヘラブナやコイなどの淡水魚が生息し、オオタカやオシドリ、オオハクチョウなどの渡り鳥や水鳥が年間を通して見られるとか。
ぼくが訪ねたとき、鶴の舞橋は老朽化に伴う工事中(第1期:2024年9月1日~2025年3月31日)でした。橋が完成したのは1994年7月8日で、なるほど30年も経過したとなれば経年劣化は当然。
約700平方メートルもの青森県産ヒバ材で建設された橋脚筋交いや高欄などを解体して新たな木材を設置する大改修工事ですが、橋の鑑賞には支障ありません。
橋に近づくと遊歩道脇に実寸大の模型があり、この模型の階段を上ると、そこは絶好の撮影スポット。橋を絶妙な角度から眺めることができます。
山口県の錦帯橋や、長崎県の眼鏡橋のようなキャッチーなインパクトこそありませんが、遠くからこれほど映える橋も珍しい。
質実剛健な優美さがあります。
床板以外は建設当時同様にヒバ材を、床板は防腐処理した県産スギ材を使用しているそうです。
開通後が楽しみ。そんな木材の上をポックリポックリと歩いてみたいものです。
また、廻堰大溜池に隣接する広場、富士見湖パーク(入場無料)も手入れが行き届いていて、とても気持ちいい公園です。
一部を覗いただけですが、花がきれいに植わっていて、その脇のベンチでは弁当をつつきながら会話に花を咲かせている人の姿が。
車やバイクでなければ来られませんが、だからこその味わいです。
岩木山をのぞむ自然の景観と人造湖の融合がユニークな、青森県観光スポットの穴場です。
#2024年の青森県の旅(7)