ガイ・リッチー監督の『グレイ・ミッション』(2026年アメリカ・イギリス / In the Gray)は、アクションスリラーはこうでなくちゃの娯楽作でした。
海外では賛否両論だそうですが、個人的には好みです。
以下ネタバレで紹介します。
『グレイ・ミッション』あらすじ
富裕層や権力者の債務回収を専門とする弁護士レイチェル(エイザ・ゴンザレス)は、強欲な億万長者サラザールの10億ドルもの借金清算作戦に乗り出す。
財力に物を言わせるサラザールは殺し屋を雇い、スペインの島を支配していた。
レイチェルを支えるのは元英海兵隊SBSシド(ヘンリー・カビル)と元米海軍ネイビーシールズのブロンコ(ジェイク・ギレンホール)というクライアントの裏仕事を専門とする秘密工作員。
実行部隊を組んだシドとブランコは、盗聴や潜入、事業妨害、資産差し押さえなど手段を選ばずにレイチェルの作戦を遂行し、借金全額の回収に成功する。
3か月後、サラザールに誘拐されたレイチェルを救出すべく、シドとブロンコのチームは孤立無援の戦いに挑んでいく。
ガイ・リッチー版の“Aチーム”
強大で数にも勝る敵をチームで撃破していくプロットは、80年代の米テレビドラマ『特攻野郎Aチーム』そのもの。これにジョン・フランケンハイマー監督の『RONIN』(’98年)の物語前半のスピード感を重ね合わせたような出来です。
また展開も早く、レイチェルやシド、ブロンコが作戦を説明する台詞に乗っけて作戦そのものを同時に描くものだから、脚本のディテールをつかむには再見しないと難しい。
ドラマ性を重視する人には忙しないかもしれませんが、私はアクション映画に痛快さを求めるので全然問題なし。ってか、これがネトフリ時代のテンポなのでしょう。
惜しむらくは、なぜシドとブロンコがレイチェルに忠誠を尽くすのかがよくわからないこと。レイチェルが牢獄に入れられたふたりの釈放に手を回した過去の描写が一瞬あるものの、もう少し踏み込んでほしかった。
でもいい男ふたりとの恋愛などの安直に流さないのは好感。むしろふたりがレイチェルを「ボス」などと呼んで付き従う場面はなかなかいい画です。
サラザールはシドとブロンコの手荒なやり口でFBIに引き渡されるのですが、返済された借金を隠してレイチェルのギャラを踏み倒そうとするのが資産運用会社幹部(ロザムンド・パイク、最近こんな役ばかり)だったという二重オチ。
サラザールを演じたカルロス・バルデムという俳優さん、どこかで聞いた名前と思いきやハビエル・バルデムのお兄さん! 言われてみれば似ている。
ここ最近のガイ・リッチー監督はお気に入りの役者さんで固めていますね。さながらファミリーの様相。
次期007=ボンド役という噂もあるカビルの男っぷり、最近アクションづいてノリに乗るギレンホール。このふたりは最高にクールなのはもちろん、個人的には美貌のゴンザレスがツボなのでした。
2026年9月17日 @TOHOシネマズ日比谷シアター3
