個人的に初めて聴く喬太郎さんの新作と、大幅ブラッシュアップされた白酒さんの改作古典でホクホクの会でした。
家見舞 柳家小太郎
粗忽長屋 柳家喬太部
お化け長屋 桃月庵白酒
仲入り
桃太郎 桃月庵白酒
鶏もつ煮込み 柳家喬太郎
2026年6月6日14時開演 @関内ホール・大ホール
二席ずつの二人会の場合、喬太郎さんは古典と新作1作ずつのパターンが多い印象。
1席目の古典『粗忽長屋』は喬太郎さんが演じると芯からSFになるので噺の魅力が倍増するのです。
や、SFというよりも不条理劇のテイストがある。そう思うのは喬太郎さんがSFっぽい新作落語をいくつか手がけているうえに、高座が芝居の味わいに近いからかも。
『お化け長屋』は空き部屋を物置代わりに長屋の連中が、悪知恵のはたらく杢兵衛さんと結託し「幽霊が出る」と怪談をでっちあげる滑稽噺。
一人目はうまく追い払うが、二人目の男は店賃がタダと聞いて怪談にびくともせず、ついに越してきてしまう。
長屋の連中は糊屋の婆さんも巻き込んで嘘の幽霊話を演出し、男を追い出そうとする。
ただでさえ気性が荒い男を、さらにせっかちにして怪談を先回りするのが白酒さん。
「で、で?」「なんでそこでゆっくりになる?」「ふつうに話せ!」と圧をかけまくり、せっかくの怪談を台無しにする男が可笑しい。
『桃太郎』は今年3月のピーチスワンでネタ下ろしに遭遇して以来2度目。
古典ながら白酒さんならではの魔改造がなされており、スピードアップ&ブラッシュアップのうえオチも変わっていました。
『鶏もつ煮込み』は喬太郎さんならではの、言葉遊びとシャレが頻出する新作落語。
チョンガーの主人公が思いつきで開業した居酒屋に友人が訪ねてくる。その店は寅さん好きのマスターの趣味全開で、メニューも馬肉(さくら)やタコ(社長)など『男はつらいよ』にちなんだものばかり。
そんな店にふたりの共通の知人女性が現れる。マスターはひと回りも年下の、その女子を好きだったのだが、なんと店の常連客と結婚するという。
婚約のきっかけはお手製の鶏もつ煮込み。婚約の知らせに少なからず衝撃を受けるマスターだが、彼女はマスターのメニューの鶏もつ煮込みに影響され、その味に近づきたかったのと明かす。
つまりそのメニューは「仲を取り持つ煮込み」となった、という結末です。
