「ちょっと聞いてYO」的な話、ほんとかいな?という友人の伝聞です。同僚のメールを、その文面のまま「共有」という名で転送してきた上司さんがいるそうです。業務内容の共有ならまだ分かりますが、それは社内からのクレーム、要するに悪口だった、という小話。友人にことわりを入れたうえで書かせてもらいます。
んーーー、にわかに信じがたい。かなり激しい内容の文面を、toの宛先外の人、ましてやクレーム内容をその対象に転送するかね? クレーム出した本人は上司さんに出したのであって、まさかそのまま対象本人に転送されるとは思ってないでしょう。いや待て。さすがに送り主には「転送しときますね」って言ってるか。どうみてもマナー違反だもん。
この場合「クレームの共有」といえば聞こえはいいですが、自分宛に来たメールを見て思ったのは、「悪口の告げ口」です。「誰某さん、あなたのこと××って言ってたよぉ」的なことを言う人のことね。
友人とともに、メールを送りつけてきたその上司さんの心理を考えてみました。
・善意(過失):ネチケットに無頓着ゆえ、特に深く考えずにクレームメールを転送し、業務改善を図ろうとした。
・悪意(故意):受け手(友人)のことを嫌っている。そのため受け手の神経を逆撫でさせるべく、第三者(クレーム差出人)のメールを転送した。
どちらともとれるのですが、いくら小さな会社でも、前者ではむしろマネジャーやってるほうが不思議。おそらく後者なのでしょう。嫌われるのは全然かまわないと当人は言うのですが、このメール転送は大人げない気がします。まぁ人間性の問題かな。
もし自分ならどうするか。この上司さんの立場であれば、これらをまとめて面談で伝える。苦言は忌憚なく相手に伝え、そのうえで一緒に策を考える、相談に乗るという対策をします。
改善に向けたアクション→経過観察(効果が出ているか)→(改善されていれば)対策続行、(改善されていなければ)追加施策、または見直し
このループ。シンプルにPDCAを回していくだけですね。たとえ私怨があっても、組織の話で仕事の話ですよ。それが管理職が取る道だと思います。
友人は転送メールに対し、ちゃんとしおらしく「反省しています」と返信したそう。そらそうだ。ここで言い訳したり、クレームの本人に反論したらダメです。正しいのは
「同じ土俵に乗らない」
こと。会話から降りちゃう。「売り言葉に買い言葉」なんて、相手と同じ穴のムジナになっちゃうからね。
カッカしたらそれこそ相手の思うつぼです。加えて、
「できるだけ、かかわらない」
ことです。たとえ上司だろうと、悪意あるなら媚びても時間のムダ。むしろ積極的に離れることを意識しないと、邪気を受けてしまい、ろくなことになりません。
付き合っているヒマがあったら、反省点を生かして改善を図り、さっさと自分の時間に振り向けたほうがいい。それでスッキリ、もういいじゃん、ってね。