ブレンデッドウイスキー「伊達」を飲みつつ、カフェ式連続式蒸留機の歴史を思う。

昨年末から幾日も経っていないのに、先週また風邪をひいてしまいました。ほんと何がつらいって風邪の症状そのものよりも、お酒を楽しめないこと。今はだいぶ抜けましたが、鼻づまりと鼻水のせいで味覚が鈍くなってます。で、いつものところでテイスティングは避け、代わりに普段飲まないやつを飲んでみました。

ニッカウヰスキーの「伊達」です。ニッカが銘酒「シングルモルト宮城峡」を造っている宮城峡蒸留所産にして、宮城県限定展開というブレンデッドウイスキーです。

ニッカウヰスキー伊達

ニッカウヰスキー伊達 ラベル

@カドヤ黒門町スタンド

ブレンデッドということで、なんとなく素通りしていたのですが。いやはやこれは美味しい。ニッカの「カフェモルト」と「カフェグレーン」をミックスし、両者の良い特徴を引き出したウイスキーです。

むかしはカフェと聞いて珈琲のカフェを想像したものですが、ウイスキーの勉強をしてほどなく、それがイーニアス・コフィさんというアイルランド人が発明(というか開発)したものと知りました。

コフィさんは1831年に祖国アイルランドのために、高アルコールの蒸留液を大量に処理できる連続式蒸留機を開発したものの、伝統的なピュアポットスチルでの製造にこだわるアイルランドの蒸留業者からは見向きもされなかった。代わりにスコットランドのローランドでのグレーンウイスキー業者がこの連続式蒸留機に目を付け、その後スコットランドはじめ北米にも普及されていったという皮肉な歴史があります。

コフィさんはアイルランドの関税局長まで上り詰めた人ですが、祖国アイルランドではなく、隣のスコットランドのウイスキー業界に貢献する結果となったことは、なんとも歴史の因果を感じさせます。

が、その後、マッサンこと竹鶴政孝さんが日本に持ち込むなど、現在に至るまでカフェ式と呼ばれる連続式蒸留機の歴史は続いています。コフィさんも遥か彼方の日本まで普及するとは予想すらしなかったことでしょう。

こうして美味しいウイスキーを楽しませてもらっていることに感謝です。