危機管理の生命線は速さ。

事故発生からコトを穏便に収束させるには、速さが生命線。改めてそう感じさせるニュースがありました。米国の話ですが。

連続ドラマの主演女優が人種差別発言をしたことで、放送局のABCが即座に打ち切りを決定した件。上の猿渡由紀さんの記事を読むかぎり、発言から打ち切りに至るまで、12時間以内どころか数時間に満たないようです。

日本のメディアでこうした事件が起きた場合、こうは行きません。関係者への事情聴取、上層部への報告、スポンサーへの説明。今回のABC(および親会社のディズニー)のようにトップダウンで決定がなされるとしても、どんなに早くとも1日はかかるでしょう。

対応といえば。そのスピードの遅さに、日本大学アメフト部の危険行為を挙げずにいられません。関西学院大学の選手が日大守備選手の悪質なタックルで負傷退場した試合が5月6日、関学大が抗議文を送付したのが12日、日大の回答文書が関学大によって公表されたのが17日、監督が辞任したのが19日。どうやら遅い早い以前の問題みたいです。

その後、当事者選手自らが名乗り出た22日の会見を受け、日大は翌日に緊急会見を開きました。それまでの時間軸がウソのようなの電光石火。学生の行動を大人が追う形です。試合から2週間以上。もはや鎮火が難しいなかで少しは反省の弁が飛び出すかと思いきや、日大側はなおも自己弁護に終始=自ら燃料を投下している状況にア然。ここまでくるとコミカルにさえ思えてきます。

それにしても。早々に日大が関学に謝罪していれば、ここまで問題は大きくならなかったはず。日大には危機管理学部という危機管理のプロを養成する学部があるそうですが、もはやブラックジョークにしか聞こえない。日大の現役学生、そしてOB・OGも本当にいい迷惑でしょう。

失言ツイートも弁解と強弁も、他人事と思えません。自分に照らし合わせてみた場合、どうか。どちらも「自分はしない」という自信は正直ありません。その人の本性は、当事者となったとき、切羽詰まったときに表れるもの。清廉潔白には生きられないけど、せめて頭上の蠅くらいは自分で追いたい。