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生活環境を一瞬だけ変えて得た教訓。

先日、5日間ばかり地方での生活を体験しました。そこに拠点を移して、全く新しい仕事を続ける選択肢もあったのですが、考えた末、東京に帰ることに。東京住まいの自分としては、現時点で都市部以外での生活が難しいという気づきを得て、いい経験&勉強になりました。

大げさに言えば「得るものよりも、失うもののほうが大きい」というのが決断の分水嶺。東京、いろいろとウンザリ気味だったのですが、慣れきった場所から離れてみて、いかにこの恩恵にあずかっていたのかが身に沁みました。失ってみて分かるものがあるといいますが(ぼくの場合は一瞬離れただけで、失ってませんが)、まだまだ未熟もんですね。

何がなかったのって? 話せる人(会話できる親しい人)が側にいない、繁華街がなく=飲む場所がない、仕事場周辺に人が少ない、美術館や劇場がない、くたびれて帰ってきて余暇時間に動く気力がない。なんだそんなことかよって? そうなんです、自分がこんなに寂しがりやだったのかと今さら気づく有り様。あんなに通勤ラッシュを忌み嫌い、混雑を嫌い、喧噪を嫌っていたのに。

週末、自宅に戻る首都高でスカイツリーが見えてきたときの安堵感、都心環状線まで遠回りし、神田橋ランプで下りたときに目にした、行き交う車と歩行者の姿にニッコリしてしまった。なんてことない当たり前の景色が、これほどうれしく温かく感じるとは……。

もちろん、良い側面もたくさんありました。通勤ラッシュとは無縁(マイカー通勤)、空気が澄んでいる、規則正しい生活(たぶん深夜に仕事が及ぶことはない)、同じ職場仲間が皆優秀なうえに人柄がいい(深く付き合う前にお別れとなりましたが)。ただ、これらに東京生活とトレードオフとするまでの価値を感じなかったのです。

何が言いたいかといいますと。都市部に長年在住していた人が地方移住や田舎でのリタイヤを考える場合、慎重なうえに慎重を期すべしということです。「~べし」なんて押しつけがましいことは言いたくありませんが、身をもって体験したのでここは警告したい。地縁もなしに興味だけで、一時的な好意でそこに行くとどうなるのか。

ぼくの場合は個人的に身軽な分、容易に引き返せた。気迷いしながら働くことは、迎えてくれた仕事先に対する背信行為と思い、素早く決断しました。でも、背負うもの、守るものが大きい人はどうでしょう。自分の環境が変わることがそもそもリスクなわけで、それを十分吟味する必要があります。すぐに行動することは大事なのですが、いざというときの撤退基準も設けておくことが、環境変化に対するリスクヘッジのひとつと思います。

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hiroki「酒と共感の日々」

hiroki

Webの中の人|ウイスキー文化研究所(JWRC)認定ウイスキーエキスパート|SMWS会員|訪問したBAR国内外合わせて200軒超|会員制ドリンクアプリ「HIDEOUT CLUB」でBAR訪問記連載(2018年)|ひとり歩き|健全な酒活|ブログは不定期更新2,000記事超(2022年11月現在)|ストレングスファインダーTOP5:共感性・原点思考・慎重さ・調和性・公平性