オクトモアといえば、スコットランド・アイラ島にあるブルイックラディ蒸溜所が送り出す超ヘビーなピーテッドモルトウイスキー。
レミーコアントロージャパン社が2016年にリリースした、オクトモアの「07」シリーズのうち、3種を飲み比べしました。熟成年数はいずれも5年です。
オクトモア07.1 スコティッシュ・バーレイ
- 香り…やや主張あり。フルーツ、新鮮なぶどう。微かに消毒液。木樽。アーモンドキャラメル。後半に微かにライム、硫黄。
- 味…柔らかな飲み口。カルメ焼き。後口は温かくスパイシー、胡椒。余韻は中程度。
- 総評…フェノール値208ppmとは思えない飲みやすさ。ピーティなウイスキー好きの心を幅広くとらえそう。
三種一回りした後に再度試すと、石鹸のような香り立ちが。
オクトモア07.2
- 香り…控えめで柔らか。純喫茶のカスタードプリン。ピート、マジパン、脱脂綿。
- 味…軽い果実感とバルサミコ酢、白だし。チョコレート。余韻は中程度で若干の黒胡椒。硝煙のようにたなびく。
- 総評…おしゃれで上品な仕様のアイラモルト。変化を求めたいときにOKだけど、古風なアイラモルト好きには……?
こちらは免税店向けにリリースされたリミテッド。フェノール値208ppm。アメリカンオークと、シラー種という赤ワイン樽で熟成させたもの。飲みやすいながら、骨格がしっかりしています。アイラモルト=ばりばりにスモーキーという先入観を持った女性に、ぜひお勧めしたいですね。
オクトモア07.3 アイラ・バーレイ
- 香り…やや強め。麦わら。公園の砂場。
- 味…3種でいちばん濃厚な味わい。ショウガ。白ごま。シュークリームの皮。後半にレモンピール。干しバナナ。
- 総評…上記07.1、07.2と比較すると、実にしっかりしたアロマとコク。食後のフルーツ代わりにもなりそう。
原料の大麦は蒸溜所からほど近い地元オクトモア農園産オンリー。100%アイラならぬ、100%オクトモアという仕様。ウイスキーでワインのテロワールを表現すると、こうなるのかな。
この07.3の香りを「納豆」と表現した人がいたそうだけど、僕は分からなかったですね。
@Bar官兵衛
それにしても。世界最強とかウルトラヘヴィとか。いかついシングルモルトを表現するフレーズは刺激的なんですけど、さほどでもないというか…。むしろ、ラフロイグとかラガヴーリンとか、クラシックなアイラウイスキーのほうが、「くさい」んですよね。
それは僕の鼻のせいか、飲みすぎゆえか、単なる好みか。うーむ。
07シリーズはすべて5年もの。今年2018年にリリースされた08は、8年熟成なのだそう。こちらも次回じっくり飲み比べてみます。