3連休の最後は落語でシメ。鈴本演芸場は立ち見が出るほどの超満員。楽しんできました。
柳家り助「垂乳根」
春風亭朝之助「子ほめ」
ダーク広和「奇術」
春風亭柳朝「平林」
三遊亭歌武蔵「支度部屋外伝」
ロケット団「漫才」
林家正雀「茄子娘」
春風亭勢朝「財前五郎」
林家楽一「紙切り」
春風亭一朝「目黒の秋刀魚」
仲入り
三増紋之助「曲独楽」
橘家圓太郎「真田小僧」
古今亭菊太楼「長短」
柳家小菊「粋曲」
春風亭一之輔「黄金の大黒」
一之輔さんはスピード感、現代語訳的な言葉遊びの切れ味が相変わらず抜群。ん? 相変わらず抜群って、変な日本語だね。かといって、あんまり「安定の面白さ」と言いたくないですね。安定というと、ライブで勝負している人たちに対し、とても失礼な気がします。
見るたんびに、風格というか貫禄が付いているような、そんなイメージなんですよね、一之輔さんは。とても年下と思えない。年間900席といわれる高座数ゆえの場数と、人知れず見えないところで積んでいる稽古。その質量が、知らず知らずのうちに風貌にも表れてくるのかもしれません。
今日おやっとなったのは前座・り助さんの「垂乳根」。り助さん、けっこう堂に入っていてニヤッとしてしまいました。「垂乳根」は今年正月に見た扇遊さんの印象が残っています。もしも噺家と演目の相性というものがあるとするなら、強いて言えばそれは「観客の印象に残ったもの」かな。
それにしたって観客である一人一人の好みもあるし、話す噺家の意識や好みもあるし。人それぞれで「傑作」が異なるように、評論や評判を当てにしすぎるのもよろしくない。やはり自分で見聞するのが一番ですね。
9月下席の夜の部は、真打昇進披露興行。この日、トリを務める駒子さんの真新しい幟がまぶしかった。