ニッカのシングルモルト宮城峡の2020年限定6,450本リリース「アップルブランデーウッドフィニッシュ」をいただきました。
シングルモルト宮城峡 アップルブランデーウッドフィニッシュ 47%
- 香り…みかんのような柑橘、杏、クラシックホテルの絨毯、言われてみればカルヴァドス。若干の余留臭っぽさも。
- 味…カステラの黒い部分や湿ったブランデーケーキ、紅まどんな、浅煎りコーヒーを伴いつつ引いていく。
- 総評…宮城峡ノンエイジを濃い味バージョン。に二重のメイクを施したよう。
88点
@どれすでん
公式リリースによると、宮城峡の熟成後にアップルブランデーを28年熟成させた樽で、半年の追熟をかけたというもの。
6カ月くらいで変わるんかい(失礼)と思いましたが、案外しっかりとメイクが施されています。
この宮城峡には、みかんというか愛媛県のオリジナル柑橘「紅まどんな」のような、お上品な感じの甘さがあって面白い。
余市の同限定品とこの宮城峡双方を見渡すと、どちらも原酒の個性を残しつつ、さらなる尖りを演出しようとしている感じ。
ニッカウヰスキー創業期を支えたりんごの酒の樽をフィニッシュに使うアイデア、奏功したようです。
ワインや酒精強化ワイン、ブランデー、ラムなど変わった樽を仕入れて、実験フィニッシュが上手くいけば商品化。
後熟は比較的手っ取り早く特別性も持たせることができて良いですね。
あとはアッと驚かせる意外性でしょうか。
江井ヶ嶋蒸留所のシングルモルトあかし「日本酒カスク」のように、挑戦的な樽選びを見てみたいです。