東京美術学校時代からの収集されている、約3万点ものコレクションの一部(32点)を公開する「藝大コレクション展2018」に行ってきました(~2018年11月11日、東京藝術大学大学美術館本館展示室1)。
目玉は、2017年の藝大クラウドファンディングで費用を募ったという、柴田是真『明治宮殿千種之間天井画下図』の修復お披露目だそう。下の写真のポスターになっている絵ですね。
ん、下図? ってことは本物があるんだねと思いきや、旧皇居の明治宮殿は第二次大戦末期の空襲で焼失してしまったのだそう。幸いにも藝大が下絵を保管していましたが、経年劣化が激しく、今回クラファンで修復費用を募ったという経緯です。その額、350万円!
確かに花の絵と花名をにらめっこしながら見るのは、なかなか楽しく、壮観でした。
しかしそれにしても。この目玉が仮になくても、藝大は素晴らしい絵をたくさん所蔵していますね。所蔵作品のほんの一部とはいえ、入場料たったの430円で見られてしまうんだから。
高橋由一『鮭』、和田英作『野遊び』、中沢弘光『夜明け』などが特にすてきでした。まだまだ知らない作品が多いし、のみならず、知っている作品を再見する楽しみも良い。いいものは何遍見てもいいのです。