旅先でのお楽しみといえば、美術館&古書店&バー。この3本柱ですな。これに温泉がプラスされると旅情がさらに高まります。名古屋の街場のBARはどうなんでしょ?ということで、2軒訪ねました。
BAR BARNS(バー・バーンズ)
名古屋中心部での日曜泊とあって、休みのところが多い。ですが、宿から徒歩10分もかからない場所で、やっていてくれたBARを見つけました。地下鉄東山線伏見駅から徒歩約3分(栄駅から徒歩約10分)、広小路通から少し入った地下の店「バー・バーンズ」です。
結論から言えばすてきなBARでした。日曜22時を過ぎているというのに、カウンターもテーブル席も8割がた埋まっていて、3人いたバーテンダーの皆さん、手を休めるときがない感じです。お客さんはカップルから女性の一人客、外国人ツーリストにいたるまで実にさまざま。
1杯目のマンハッタンは、九谷焼のカクテルグラスで。このグラスのずっしり感がたまらん。
ひとごこち落ち着いてバックバーを眺めると、まぁウイスキーの多種多様なこと! シングルモルトからブレンデッドまで、スコッチの旧ボトルやリミテッドがズラリ。
聞けば1000種類ものウイスキーがストックされているとのこと。お隣には完全禁煙の「はなれ」(曜日限定で扉が開く)があり、そこにはさらに800種類があるんだとか。
写真はNGですが、グラスやボトルの接写は可。遠慮がちにiPhoneで撮っていたら、「せっかくですから灯りの下でどうぞ」とグラスをカウンターの奥に誘導してくれたバーテンダー。心優しいなぁ、ありがとうございます。
マンハッタンを入口に次はどうしようか?と考え、予算を伝えてリクエストしてみることに。種類が多ければ、どうしたって迷ってしまう。こういうときはプロにレコメンドをお願いするのが近道だし、レコメンダーの考えを知ることができて勉強になる。
「この流れでシェリー感のあるやつにしてみますか」との提案に喜んで乗っちゃいます。
で、目の前でチョイスしてくれたのは、「トマーティン2005 信濃屋オロロソシェリー樽」と「グレンドロナック1993」。この2択です。選ばせてくれるのはうれしいですよね。迷った末にドロナックを。こっくりとした甘さにやられてしまいます。
この流れでグレンファークラス1994と、残りわずかだったグレンファークラス1990を飲み比べ。もう濃ゆい濃ゆい。陶酔感とデザート感、たまりません。
僕のような一見の客にも親切で、付かず離れずの距離感で、お酒の腕も知識もいい。活気があるのも納得です(それでいて、うるさくない)。というわけで、1日目の夜は毎度の長っ尻ながら、あっという間に午前0時を回ったのでした。今度ははなれのほうに行ってみたいな。
伏見ウヰスキー倶楽部
2日目は新幹線に乗る前に。17時過ぎ、広小路通沿いの名古屋広小路ビルヂングB1Fにある「伏見ウヰスキー倶楽部」へ。なにしろオフィスビルの地下で、他の店も連なっていますから、扉を開けたらカウンターのみという想像をしていたのですが。全然違いました。
おそらく近隣で働くビジネスマン向けでしょうか、ソファーの席が広がる空間でした。もちろんカウンターもあります。おなじみスコッチの「デュワーズ」を推奨しているようで、フロア入口にはデュワーズのボトルタワーが鎮座しているほど(壮観)。といいつつ、僕はロイヤルサルート21年を1杯だけいただきました。
聞けば近くの「YOSHINO BAR」(ヨシノバー)の4軒目の系列店だそう。こちらも訪ねてみたいなぁ。グループのBARはどこも席料・チャージなしだそうで、キープボトルをさりげなく押しています(セット料金1,300円)。ボトルキープといえばホテルバーか、一部の路面バーという感じ。
バーの大半はショット売りで、それ自体もちろん愉しいのですが。ボトルキープ好き(いくつかのところで置かせてもらってます)としては、旅先でこういうお店に遭遇すると、なんというか「いいなぁ」と後ろ髪ひかれる思いになるんですよね。次いつ来れるかわからないのに。
前回来たときは、名古屋観光ホテルのバーでまったりしたのですが。この日は夜から雨模様でしたが、横着せずに出歩いてよかったです。名古屋の路地のBAR、また次回是非。