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『マイル22』、余計なオチに消沈す。

映画『マイル22』

ピーター・バーグ監督、マーク・ウォールバーグ主演のアクションスリラー『マイル22』を観てきました。クライマックスまで手に汗握る展開で良かったのですが、オチで台無し。あの終わりは蛇足以外何物でもない。なぜああいう終わりにしたのか、理解に苦しむ惜しい映画でした。この記事では結末には触れませんが、ネタバレ気味に振り返ります。

5つの大都市を瞬時に破壊できる化学物質が盗まれ、その行方を知るインドカー国の警官リー(イコ・ウワイス)が大使館に乗り込んできた。彼は米国への亡命を条件に、その在り処を教えるという。ジェームズ(マーク・ウォールバーグ)率いるCIAの秘密特殊部隊”グラウンド・ブランチ”が彼を国外に脱出させるため、大使館から空港までの22マイルを護衛する極秘作戦を決行する。

というストーリーだけでも面白そう。護送のシークエンスは『藁の楯』(2013年/三池崇史監督)、リーを殺害しようと襲撃してくる謎の勢力とCIAとの路上での攻防はピーター・バーグ監督の『キングダム/見えざる敵』(2007年米)。後半の高層マンションでの攻防は、イコ・ウワイス主演の『ザ・レイド』(2011年インドネシア/ギャレス・エバンス監督)と、スタッフとキャストのオイシイところを総まくりしたようなアクション映画です。

観客が一行とともに作戦に参加しているかのような映像(もうほんと、みんな『ボーン』3部作のようなドキュメンタリータッチだよなぁ)、市街の銃撃戦の描写も『ヒート』(1995年米/マイケル・マン監督)ばり(ほんと銃撃戦の描写については『ヒート』以前・以後と呼びたいくらいだ)。こちらの『マイル22』は手榴弾や爆発物が出てくるから、さらに痛々しい描写が連発します。

そういう映像と移動作戦のシークエンスは息もつかせない見せ場の連続なのですが、あの結末は……。あのね、作り手のキャラクターへの愛情を疑います。なんでも続編というか3部作が製作されるという噂もあるようですが、うーん。先々もこんな脚本なら厳しいですね。

中途半端なオチで観客を驚かせたつもり? やるならとことんドライにやってほしいものです。

この記事を書いた人

hiroki「酒と共感の日々」

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