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安定のコンビニ売りウイスキー。

またまたジャパニーズウイスキー休売の話ですが。2018年11月にキリンビール「富士山麓 樽熟原酒50度」終売が、2019年1月末にサントリー「白角」休売が、相次いで報じられました。

日本国内のみならず、海外のファンにもサントリーの「山崎」「白州」、ニッカの「余市」「宮城峡」あたりはポピュラーなところ。海外のファンでも、ちょっと詳しい人なら「イチローズモルト」などのクラフトウイスキーも知っていることでしょう。

世界的なウイスキー熱が原酒不足の一因となっているのは間違いないけれど。サントリーが休売にするのは、何もウイスキー愛好家に対するブレーキではなく。

家で、居酒屋さんで、ハイボールブームでウイスキーが普通に飲まれるようになった今。その大半の需要をまかなうため。絶対に途切れさせてはいけないのがサントリーでいえば「角瓶」であり、そのほかの750mlボトル2,000円台までのブレンデッドウイスキーなんですよね。

メーカーは別にウイスキー愛好家やシングルモルトマニアだけに売るはずはなく。むしろ、いろんな酒好きに向けた主力の商品の販売に力を入れるし、それらの原酒こそ絶やしてはならない。

サントリーで感心するのが、コンビニにウイスキーのミニボトルを供給していること。

シングルモルトの「山崎」「白州」はさすがに少なくなってきましたが、その代わりグレーンウイスキーの「知多」はよく見かけます。コンビニは店の判断で価格の上げ下げができませんから、実は最もメーカー希望小売価格、適正価格に近いといえます。

極端な話、酒屋さんやBARは、市場動向や愛好家の足もとを見て「言い値」で売ることができますからね。法外な値かどうかは、飲み手(買い手)が決めること。たとえ高価だろうと買う人がいるかぎり、市場は成り立ってしまう。

そういう熱狂とは性格を異にするコンビニのウイスキーは、メーカーにとって隠れた、しかし重要な販路なのかもしれません。なんてったって、コンビニは気軽です。ちょっと興味がある人に向けたマーケティングにもなり、もしやファンづくり、ファン獲得につながるかもしれない。

ガリバーのサントリーは、その影響力の大きさゆえ、何かと言われがちですが。何にせよビジネスですからね。ウイスキーだろうと焼酎だろうと、飲めればなんでもいい酒飲みの最大公約数にも(というか、いちばん大事)売るのが務めです。

「あぁ、また飲めなくなる」と嘆きがちですが。冷静にならないと。今あるウイスキー、今飲めるお酒をライブで楽しみたいです。

あ、アイキャッチ写真は本文と無関係です(この話題をくれた先生のNさんのお店で……)。

この記事を書いた人

hiroki「酒と共感の日々」

hiroki

Webの中の人|ウイスキー文化研究所(JWRC)認定ウイスキーエキスパート|SMWS会員|訪問したBAR国内外合わせて200軒超|会員制ドリンクアプリ「HIDEOUT CLUB」でBAR訪問記連載(2018年)|ひとり歩き|健全な酒活|ブログは不定期更新2,000記事超(2022年11月現在)|ストレングスファインダーTOP5:共感性・原点思考・慎重さ・調和性・公平性