どうにも納得しがたいことがあったとき、猛烈に憤っているとき。割り切れない、やりきれない。そんなささくれ立った心持ちのときは、ウイスキーではなく、ブランデーに頼る傾向があるようです、ぼくは。
というわけでヘネシーXOに続き、とびきりのコニャック「クルボアジェX.O.」をいただきました。コニャックについては上記リンクでちらっと触れてますが、ウイスキーとは明らかに違う上品さがあります。
もちろんウイスキーが下品というわけではありませんよ。ただ、コニャックと比べると、どうしても粗野で男っぽい印象です。ウイスキーの中身について女性にたとえる愛好家がいらっしゃいますが、「蒸留酒の女王」と称されるのは何を隠そうコニャックです。
というわけで、クルボアジェです。おなじみのところ(9周年おめでとう)で飲みながら「あ、今クルボアジェVSOPのボトル入れてたわ」と我に返った次第。いやもう、コニャックのX.O.っていうランクは、それより安価のものとは次元が違うんですよね。
ひとかぎ、ひとくち。クルボアジェX.O.はヘネシーX.O.よりも、重いというかしっかりしてます。
ヘネシーX.O.は、ウイスキーでいえばジョニーウォーカーの最高峰、ジョニーウォーカーブルー(ジョニ青)と同じように
「スルスルーーッ」
とのどを通ってしまうんです。
そこを踏まえると、クルボアジェX.O.はリッチでパンチがある。
「グイグイーーッ」
と噛みごたえがある感じです。
始終、花のようなふわっとした香りが持続し、時間が経つとバターのような匂いも。ストレートで時間をかけて味わい、束の間ですが陶酔しました。
XOクラスを、負の感情を持ったときではなく、ちゃんとハレの日に楽しめれば、もっとおいしいことでしょう。みなさまもぜひ。