空港で免税店を冷やかすって、楽しくないですか? お目当てはもちろんウイスキー。免税店でしかないボトルの数々に目を奪われます。搭乗前に真剣に購入を検討したものの時間切れになり、結局ロンドンからの帰りの機内で買ったジョニーウォーカー アイランドグリーンなんてのもありました。
この「カドボール」は、グレンモーレンジが免税店向けに展開するレジェンドシリーズのうちの1本。おなじみバーボン樽の原酒をもとに、フレンチスイートワイン樽で後熟させたもの。2018年のリリースです。
グレンモーレンジ カドボール 43%
- 香り…甘く主張してくる。温泉まんじゅうの皮、マジパン、バタークリーム。
- 味…ライトボディ。バニラクリームのかかったドーナツ。ハチミツレモン。うす味のサムゲタンが背後に。
- 総評…和菓子の「餡」を思わせる甘さ。が、その中でも時折ドライに感じられる瞬間に、グレンモーレンジだと気づかされる。
@Bar Atrium Ginza
店主・清水さんが旅先のイタリアで購入したというボトル。グレンモーレンジは、キュッとしたくびれのあるシングルモルトというイメージなのですが……。この「カドボール」は白ワイン樽のフィニッシュが効きすぎている感。
ワイン樽で付与されたフレーバー、案外タイプだというバージョンがあるのですが、このカドボールは「意外」で鼻と口中を占められました。
この日は珍しく、2杯目に普段まず飲むことのないグラッパを。ブランデーといえば判で押したようにコニャックかアルマニャック、カルヴァドスばかりですので、いい機会。
いただいたのは「オルネライア・グラッパ」という銘柄。グラッパ好きの間でも評価が高いらしい。飲んでみると、辛口ワインを彷彿させる味わいで、モーレンジの後に襲われたフルボディの感触にやられてしまいました。
このオルネライアとは、イタリア・トスカーナの沿岸部ボルゲリで、あえてボルドー的なワインを造る、誉れ高い「スーパー・タスカン」のひとつ。こちらもハマるといろいろ面白そうです。