グレンリベット12年が一皮むける前といったイメージです。
ナデューラ(=ナチュラル)を意味するところからはほど遠く感じましたが、原型を垣間見ました。
ザ・グレンリベット ナデューラ ファーストフィルセレクション(The Glenlivet NÀDURRA First Fill Selection) 59.1%
- 香り…花が多数植わったプランターからの、やや金属的な入口。オールドファッションドーナツ、いちごクリーム、りんごのコンポート。奥のほうに樽香。
- 味…炒った麦のニュアンスでほろ苦い。麦チョコ、少量の加水で青バナナのバニラアイスクリーム添え。
- 総評…生のままでは未熟で荒っぽく、12年のプロトタイプといった感。ロックやトゥワイスアップくらいでほどよい。
86点
@カドヤ黒門町スタンド
1stフィルのアメリカンホワイトオーク樽で熟成したカスクストレングスです。
在庫わずかなところ、店主に無理言ってボトルキープさせてもらいました。
深みがもうちょいあれば、という感想を持ったのは期待の大きさゆえ。
多少なりとも奥行きを求めるのであれば、年数表記の12年や18年などに行ったほうがブナンです。
このナデューラ、面白みがないどころか無愛想ですが、だからこそスコッチシングルモルトのエースでスターたる神髄なのかも。
あまねく酒飲みを取り込むなら、美味しさ以外の下手な特徴は、ノイズにしかなりませんからね。
もうひとつ意外だったのは、この前に飲んでいたピート版(=グレンリベット ナデューラ ピーティッド)のほうが、飲みやすさを感じたこと。
これはアイラモルトのような自己主張が鳴りを潜めていたから、受け入れ易かったのかなと自己分析しています。
で、このナデューラの場合、飲み方はトゥワイスアップやロック、ハーフロックで一気に開花します。
ストレートで焦点をボヤけさせないためには、開栓後時間が必要かもしれません。