自宅飲みブレンデッドウイスキー更新。アイリッシュでありながら、スコッチのウィリアム・グラント&サンズが所有するタラモアデュー。ジェムソンに次いで売上高第2位です。そのサイダー(シードル)カスクフィニッシュを購入しました。近所のリカーマウンテンで2,530円(税抜2,300円)。
タラモアデュー サイダーカスクフィニッシュ 40%
- 香り…控えめ。リンゴの後に麦芽、レモンピール。万惣フルーツパーラーの店内。甘い芳香が長く続く。
- 味…しっかりボディで、驚くほどスパイシー。シナモンシュガートースト、アップルパイ。甘さをもって徐々に引いていく。
- 総評…新しい試みなのに、どこか郷愁を覚えるアイリッシュ。それでいてボディも太く、飲みごたえあり。
タラモアデューは、その標準レシピでバーボン樽とオロロソシェリー樽を熟成に用いています。このサイダーカスクは、アイリッシュサイダーを詰めていた樽で3か月後熟させたもの。ダブリン空港の免税店や、タラモア蒸留所のビジターセンターなど一部でしか販売されていないそうです。
これはね、良いです。ひじょうに好み。ホットケーキやフルーツパフェ、コーヒーの香りが綯い交ぜになった、そんなイメージが湧いてくるんです。かつて、東京・神田須田町に存在したホットケーキの名店「万惣フルーツパーラー」の店内を思い起こさせるものがありました。ローカルネタですみません。
スコッチと同じモルトウイスキー、グレーンウイスキーのほか、アイリッシュウイスキーはポットスチルウイスキー(麦芽大麦、ライ麦や小麦などを混合し、うち全体の30%以上を麦芽と大麦で占める)という定義ができました。シングルモルトのみならず、アイリッシュブレンデッドには原料比率が複雑で、かつ製法も異なるウイスキーが生まれる素地があるわけで……。
そういう意味でよりユニークな酒が生まれる可能性がありますね。アイリッシュは優先順位的に下になりがちですが、スコッチ以外の地域同様、注目していくつもりです。