ウィスク・イーのシリーズ、オーシャンズからカリラの若いバージョン=9年をいただきました。
オーシャンズ カリラ9y 2009 58.2%
- 香り…柑橘系の押し出し。間を潜るように洋梨。追って岩塩、アオサ、炭の燃えかす。ピートは後方背面に佇んでいる。
- 味…ミディアムボディ。だし昆布、鰹節、白だし。後半にホワイトチョコレート。
- 総評…旨み爆発。海の家で食べるライムやレモンを添えた焼き魚のよう。砂浜に立てたパラソルの下で、ロックやソーダ割りでも楽しみたい。
@Legacy
アイラ=ピートスモークと判で押したように喩えられますね。こちらのカリラは確かにピート香はあるのですが、それが主張していない。むしろ引っ込み思案の感じすらあります。
代わりに主張するのが、ダシ汁や海の家のバーベキューのような香りと味。これらが柑橘類を伴って襲いかかってきます。こういう海の恵み的なウイスキーは、アイラ島のイメージですと寒々としますが、いやはやこれは夏に飲んで吉と出そう。キャンプ場で、海の家で。温かい時期に携えて行きたいくらいのシングルモルトです。
それにしても改めて。地域や年数、樽選定によってクオリティにばらつきがあるのは仕方ない……というか、それがトーゼンなモルトの不文律なわけですが、オフィシャル優勢といわれる昨今にあって、ボトラーの双肩の重みは増す一方とも思います。需要がある今だからこそ、迂闊なものは出せない。ゆえに各ボトラーは目利きのスタッフを揃え、緊張感を持ってレコメンドする。信頼残高を貯めたボトラーに固定ファンがつくのは自明ですね。