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第65回 白酒ひとり。「真田小僧」通しとトーク。

国立演芸場

国立演芸場で定期的に行われている桃月庵白酒さんの独演会「白酒ひとり」に初めて足を運びました。今回で65回目を数える人気の会で、この日(2019年8月5日)も満員御礼。いつも自由な気風の白酒師匠ですが、定例会ゆえでしょうか、さらに気楽にやっているようにも見えました。

「真田小僧」白酒
〜とうげつアンサー〜
「千両みかん」白酒
15分休憩
「抜け雀」白酒

ませガキが父親を手玉に取って小遣いをせしめる「真田小僧」。父親に母親の浮気話を暴露すると見せかけて「按摩さんが来てただけ」。そう言ってと外へ逃げた息子を地団駄踏んで見送った父親が、そこへ帰宅し、息子の悪知恵の顛末を聞こうとする女房に銭をせびる。寄席ではこのサゲでよく聴くのですが、この日は続きのある通し。

自軍のピンチを智略で救った幼年時の真田幸村の話を女房に聞かせ、息子の悪知恵とはえらい違いだと嘆く父親。そこへ帰宅した息子に真田幸村の旗印、六文銭の話をするうちに、またしても銭を持ち逃げされ……という噺。この子どもをどう演じるかで噺家の違いが分かろうものですが、白酒さんの演じる子どもは、より今的というか、カネにはっきり(しっかり?)したガキって感じで良いです。

この落語会は会場で配られるアンケート用紙に寄せられた質問に、白酒さんが答える「とうげつアンサー」という企画が定番のようです。まくら同様、いろいろ毒舌を放っていた白酒さんですが、落語会や寄席で「いちばん困る客は?」という質問に、「笑いすぎる人」と答えていました。

テレビでもいるのですが、笑い屋さんみたいな人ですね。生放送やバラエティ番組などでスタッフが収録を盛り上げるために笑うアレですが、寄席や落語会でもいるんですよね、「さぁ笑いまくってやるぜ」的な張り切り屋さんが。耳障りな笑い、とでもいうのかな。

噺にはテンポがあるので、それを乱されてしまうと演りにくい。変わった客には慣れていて寛容な答えをしていた白酒さんでしたが、そんな旨のトークになるほど納得でした。当たり前のことですが、客はマナー、大事にしたいですね。

国立演芸場「第65回 白酒ひとり」

この記事を書いた人

hiroki「酒と共感の日々」

hiroki

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