都内のBARでひとり飲むことが多いのですが、3回に1回くらいの割合で話しかけられます。バーテンダーに、ではないですよ。同じカウンターで飲んでる初対面の他のお客さんから、です。
BARで他のお客さんに自分から話しかけることは100%ないですが、反対に、自分が話しかけられたら喜んで応じます。
ごくたまーに、バーテンダーと他の客との会話に割って入る人を見かけますが、すごい勇気だなと思います。個人的にはNG。会話を横取りしかねませんから。オッケーなのは、バーテンダーが取り持ってくれた場合のみです。
ぼくの場合、たまたま話しかけてきた人の気が良いのか、ぼくがよほど寂しげに見えるのか、はたまた話しかけ易いのか、正直よく分かりません。
話しかけられたら、たいていは相手の話をお聴きします。自分も酔っぱらってるのですが、相手はさらに酔っぱらってることが多い。初対面でしかもBARで話しかけるくらいですからね。話の脈絡や時系列、事実関係ですら覚束ない。
昔は話しかけられるのが嫌でしたけど、今はそれほど抵抗なくなりました。そこから交流が広がる可能性はあるし、そうでなくても一期一会を楽しめば良いのでは、と。
以前、渋谷のBARでお会いした隣の人に話しかけられたのは強い記憶に残ってます。この方は、初訪問のぼくに対し「このバーがいかに素晴らしいか」を語ってくれたんですね。
それも押しつけがましさが一切なく。自分もうれしいし、何より向かいで聴いてるマスターも鼻が高いでしょう。ひじょうに楽しく、コミュニケーションスキルの高さに感銘を受け、去り際にぼくのほうから名刺を差し出しました。
こういうことが、奇跡のようにあるから面白い。客同士の会話って共通項を見つけるのは難しい。初対面なら、なおのこと。
ぼく個人は自分自身を「人嫌いの寂しがり屋」と、コミュニケーションのタチの悪さを認識しているのですが。ゆえに話しかけられたら、相手の話に耳を傾ける、今いる場所や相手のよいとを話すことを心がけているつもりです。